人事人情

おはようございます。

「にんげん学」一宮講座ご出席の皆さんありがとうございます。一ヶ月の始めに沢山の方がお集まり下されたことに感謝いたします。今朝も時雨れて寒い朝です、北国では雪ではないでしょうか、日々寒さがつのります、お大事ください。
学びを常としている人(実践を常としている人)は毎月出席くださいます。このような在り方をしている人は苦には楽を思い、楽には苦を思えるからでもあるのです。吉凶は糾える縄の如し、昼夜は半々です。努々油断しない、この道理を確かにしてこそ真実楽しく充実した人生を歩めます。
昨日学びました論語、衞霊公第15,30条「過って改めざる、是を過ちという」。心にずっしりとくる教えです。
「人事人情の通弊(つうへい)」。
苦楽は人生にとってはつきものです。四季はつきものということです。この両極に遭ったときの行動如何で人生の苦楽があるといってもいいのでしょう。どちらにも偏らず、為すべき事を為すことに悦びを見いだすことです。
今日も菜根譚を引いてみましょう144条に「饑(う)うれば則ち附き、飽(あ)けば則ち颺(あが)る。燠(あたたか)なれば則ち趨(おもむ)き、寒ければ則ち棄つ。人情の通患(つうかん)なり。君子は、宜しく当に冷眼を淨拭(じようしよく)すべし。慎んで軽がるしく剛腸(ごうちよう)を動かすこと勿(なか)れ。」。
意は「食べ物に飢えている時には人にまつわりつき、満腹になると飛びあがって離れてしまう。こちらが裕福である時はやってきて、貧乏になると見捨てて去ってしまう。これが人間の感情の一般的な欠点である。だから君子たる者は、いつも冷静に物事を見ることのできる眼を、曇らせないようにぬぐい清めておきなさい。決して軽々しく君子としてのしっかりした気質を動揺させてはいけない。」。
いかがですか、菜根譚の作者、洪自誠(こうじせい)は自らを知っていたのです。というよりも人間を知っていたというべきでしょう。繁栄していれば人は来たり、その反対であれば去る、人事人情ばかりではなく、自然も同様です。だからこそ私たちは己に正直になって学ぶべきですし、一時の繁栄、落ち込みで左右されない人間性を養うことが大事です。昨日も書きました積徳の難しさです。
良寛禅師の「「花、無心にして蝶を招き、蝶、無心にして花を尋ぬ」とて同じです。花が散れば蝶は来ませんが、蝶も滅びるのです。失敗すれば不人情を歎き、人を恨むようであってはなりませんし、又そのような事態を招くことのないように人事人情を知って日々努めることが大事なのです。人生盛んなときもあれば、そうでないときもあるのですから。
人事人情を確かにしているからこそ私たちは世の人に喜びを与えるという「使命」のあることに目覚めるのです。
今月も修己治人の学である心学を確かにして、日々学び、日々実践しましょう、実践無くして学びとはいいません。今日も素晴らしい一日となりますよう。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。 合掌
 私たちは東日本大震災の復興を祈り応援します。