本を務める

おはようごいざいます。

「にんげん学」一宮講座ご出席の皆さんありがとうございます。論語尭曰(ぎょうえつ)第20に入りました。論語20巻の最後です。論語は学而(がくじ)第一で「務本(むほん)の学」を説きました。本を務めるのが人としての在り方だと孔子は力説。
その本を務める人生を歩めば「ぶれない」というのです。そして最終章では「知命(ちめい)。礼を知る。言を知る」ことが結局は人間として最も貴く大切なことであることを説いています。
私たちは学んでどのようにな人生を送りたいのでしょう。それは平和で争いがなく、イキイキとした明るく楽しく生きがいのある家庭生活、社会生活の実現ではないでしょうか。
このことは誰でも望み願っているのではないでしょうか、では、その実現をはかるには、どのように日々在ればいいのでしょうか?論語に明快に答えがあります。
身近な大切な人に困難が来たれば率先して解決し、苦労を見ればそれを代わってやってやる、このような人間性の確立、家族の在り方を目指しているはずです。身近で一番頼りになる身内と争うことほど悲しいことは無いのです。
論語、学而第1、2条に「家族を大事にする人は社会も会社も組織も大事にするもの」ということを説いています。家も会社も大事にしたいですよね、暮らしに欠かせない両輪ですから、このような行動は結局は自分を一番大切にするということです。
学而第1、2条「有子曰(ゆうしいわ)く、その人と為(な)りや孝弟(こうてい)にして、上(かみ)を犯す事を好む者は鮮(すくな)し。上を犯す事を好まずして、乱を作(おこ)す事を好む者は、未(いま)だこれあらざるなり。君子は本(もと)を務(つと)む。本立(もとた)ちて道生(みちしょう)ず。孝弟は、其(そ)れ仁を為(な)すの本(もと)か。」。
これは孔子の弟子の有子の言葉ですが、当然孔子の教えを受けた上での言葉です。意は「弟子の有子が言いました。親孝行で兄弟仲がいい人であれば、目上の人に逆らう人は少ない。目上に逆らう事を好まない人が、内乱を起こした事はないんだから。上に立つ人間は、基本に励むものだ。基本を確立すると、人の道が生じるんだよ。だから親孝行で兄弟仲がいい事は、「仁」を実践する基本なんだ。」。これが人としての基本、務本です。
今日、競争社会で互いに傷つけ合い、せっかく学を修め友になれたにもかかわらず、喧嘩別れをしてしまうというような悲しい出来事や、ノイローゼになったり、苦しんだりしてしまうという人を多く見聞きするにつけ哀しんでいます。
身近な人から助け合うことがなければ、遠い人のことなど考えたり、心配することなどもできないのです。
この有子の言葉を理解し実践すれば、競争では無く、切磋琢磨(せっさたくま。骨は切り、象牙は磋(と)ぎ、玉は琢(う)ち、石は磨く、といった精細な加工を施すこと。互いに探究、研鑽し合う喩え)ができるようになるのです。
人は争いを嫌っていながら何故争うのでしょう。それは人と関わり合って「和していく方法、確かな実践法がわかっていないから」です。「賢を見ては斉(ひと)しからんことを思い、不賢を見ては内に自ら省みる。」という具合になれば、切磋琢磨でき競争など疲れることをせずとも、進化が成るのです。これは「周りの人が人を成長させてくれる」といっているのです。
「孝」は親や祖先を敬うこと、「弟」は年長者に仕え兄弟と仲がよい事を意味し、いずれも孔子の教えの基本となる徳目です。1,親孝行で兄弟仲が良いと目上にさからわない。目上に逆らわない人は反乱をしない。だから「孝弟は大事なのだ」。2,「孝弟」は基本である。上に立つ人間が基本の「孝弟」を実践すると、「仁」は広く行われるようになる。1と2より、「孝弟」を実践し、家族を大事にする人は、社会も組織も大事にするのだとしているのです。
昨今のような混乱した家族、社会の中にあっては特にこのような基本の学が大事です。せっかくの学業が争いによって生かされないとしたらこれ以上の不幸はありません。徳の基本である「孝弟」を大切にすれば、刑罰や法律以前に、徳によってこの家庭、社会、組織を治めることができるのです。この紱治主義を私たちの行動で実現しようではありませんか。
今日はその「仁」の実践「第14回・心に華を咲かそう会中部地区チャリティゴルフコンペ」の日です。務本の学の実践をご一緒しましょう。コンペにご参加の皆さんお気をつけてお出かけください。ゴルフ場でお待ちしております。
素晴らしい孝弟の一日を過ごしましょう。喜び多い日でありますよう。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
※学校にいきづらい・行きにくい、会社にいきづらい、と考えておられる皆さん、それはご自身に正直だからです。でも何とかしたい、自分の夢を追いたい、したいことをしたいと考えておられる皆さん、心のオアシス「特定非営利活動(NPO)法人こころのはな」はいつでもお電話でのご相談を受付ております。0774-45-5561(斯波(しば)まで)、お待ちしております。