窮まって

おはようございます。

好天が続いています、窓から外を眺めていますと小春日和よろしく本当に春に思えて来るような陽気、しかし油断は禁物、これからが寒さの本番です。
高速道路を走って気づいたのですが、車の量が少ない、ということです。やはり景気の影響でしょうか。
「窮まったときこそ」。
私たちは条件や状況が安定しているときは心豊かに優しく人様と接することができております、ではこの条件や状況が不安定になった時、私たちの心境はどのようになるでありましょうか。
不安定なときこそいかに人様に仁愛の心を以て接することが出来るか否かでありましょう。
困っているとき何が人様のことか、ではやはりよろしくありません。このようなときであればこそ「共に」という「支え合い」が大事であり次の発想につながっていくのです。又このようなときこそその人の真実の人間性の真価がはっきりするのです。
不安定な今日の世相のとき人の真価を見るときでもあります。また真実の仁愛を以て接するときでもあるのです。
平素の感謝が見えくるときでもあります。
論語「子罕(しかん)篇」二八に「子曰く、歳(とし)寒くして、然(しか)る後に松柏(しょうはく)の凋(しぼ)むに後(おく)るるを知る。」とあり、
意は「孔子言う、寒い時候になって初めて、松や柏が他の草木の枯れしぼむ中に、依然として緑の色のままで残っていることが分かる。」
これは、事あって初めて平素積み重ねる修養の本領が現れることを述べたもので、
「盤根錯説(ばんこんさくせつ)に遇(あ)わずんば、何を以て利器を分かたんや」というのと同じであります。忠臣烈士を讃えた美しい言葉です、皆さんにこのような「義に篤い思いやりのある」社会人となって欲しいと願っております。
同じく「子罕篇二九」に「子曰く、知者は惑(まど)わず。仁者は憂(うれ)へず。勇者は懼(おそ)れず。」とあります。
意は「孔子言う、知者は物事の道理に明らかであるから、自分のおる所、行う所について惑うことがない。仁者は天理を以て私欲に打ち勝つから、自分のおる所、行う所についてうれいを持つことがない。勇者は志気も盛んであり決断にも富むから、自分のおる所、行う所についておそれることがない。」
知・仁・勇の三つは、人間の徳の根本的なものとして大切なものです。世に処する姿勢態度として大切な事、今こそ私たちの修養の真価が現れるときなのです。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。               合掌