長ずる所

おはようございます。

昨日は大阪府河内長野市にあります「継ぎ手のトップメーカー」でありますH社の「稲荷祭り」に行ってまいりました。毎年のことですが社長以下管理職の皆さんが共に玉串を捧げ安全を祈る姿に感銘致します。
思いを一つにし、それぞれの知識技術を発揮仕合って社会に必要とされる企業を目指す。理想を常に掲げ邁進する。先端技術を持ちながら天地自然の恩恵に感謝する姿は慢心しない、怠らない姿でもあります。一年に一度共に祈ることで共存共栄を真摯に祈るのです。
「長ずる所」。
人材の条件としては能力と徳を兼ね備えている、すなわち、仕事もできるし人柄もいいというのが理想です。だが、現実には、こういう理想の人材はそれほど多くはありません。
人間はだれでも長所と短所をあわせ持っているのが普通です。欠点のない人間はいないのです。とくに、仕事のできるやり手の人物というのは、欠点もあり、癖も多いのが一般的です。
私たちは短所に目を奪われて、嫌ったり、遠ざけたりしてしまいがちとなります。それではあまりにももったいない話です。彼らをどう使いこなすか、そこにトップとしての器量が問われることを忘れては、成長がないのです。
三国志」に出てくる呉の「孫権」は魏の「曹操」や蜀の「劉備」に比べますと、もうひとつ迫力に欠けるきらいがありますが。彼がはすぐれていたのは、「部下の育て方、使い方がうまかった」ことです。彼の幕下から錚々たる人材が輩出し、彼らの活躍によって乱世を生き残ったのです。
孫権は、どんな態度で部下に臨んだのか。「その長ずる所を貴び、その短なる所を忘る」と彼自身が語っているのです。そして実際に、部下が自分の持っている長所を発揮できるように仕向け、短所は忘れてやった、のだというのです。
短所は忘れてやったと言っても、これはことばの綾であって、ほんとうに忘れるわけではなく。短所は短所としてしっかり把握しているのだが、それを目くじら立てて咎めないということです。これなら部下もやる気になるのではないでしょうか。
思いは容易いことですが、このことを実際に行うことが出来れば素晴らしい人材が育つことでしょう。H社の皆さんの素晴らしい働きを見て、ふと帰りの車の中で思うところでした。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。 合掌
 私たちは東日本大震災の復興を祈り応援します。