一歩ゆずる

おはようございます。

8月、暦では立秋がもうすぐですが暑さはこれからが本番。今月も祈り学び自己啓発を中心に「毎日読む心の栄養ドリンク」で心身の夏ばて予防としていただければ幸いです。今月もよろしくお願いいたします。
早速今夜は「にんげん学」一宮講座、明日は東京講座。愛知地区、東京地区の皆さん会場でお会いしましょう楽しみに出かけます。
昨日の愛宕寺前住職祥月命日法要お暑い中、法要後お墓までご一緒いただきご焼香ありがとうございます。前住職も皆様のご焼香をいただき安心されていることでしょう。皆様の厚い心に感謝いたします。これからも是非愛宕寺の法灯をご一緒にお守りください。
「一歩ゆずる」。
菜根譚前集17条に「世に処(お)るには、一歩を譲るを高しとなす。歩を退(しりぞ)くるは、即ち歩を進むるの張本(ちようほん)なり。人を待(ま)つには、一分(いちぶん)を寛(ひろ)くするは是(こ)れ福(さいわい)なり。人を利するは、実に己を利するの根基(こんき)なり。」。
意は「人が世の中を生きてゆく時には、自分から一歩ゆずることがよりすぐれた道である。この一歩をゆずることが、それがそのまま一歩を進める根本となるのである。
人を遇(ぐう)する時には、完全なことを求めないで、九分ぐらいに止めて、あとの一分は寛大にして見過ごすようにするのがよいことである。」。
私たちは往々にして自分の言うことを聞いて欲しいとの強い思いからゆずることを忘れてしまい、せっかくの出会いや仕事を失ってしまう愚を犯さないことを戒めた言葉です。
「自らは一歩ゆずり、他には完全を求めず」が社会に処する上に於いて大切なことではないでしょうか。逆から考えてみれば分かることですが、相手の喜ぶことを私たちは完全に与えているでしょうか?、はなはだ怪(あや)しいものですし、人様の思いやりに気づくべきです。このことをよくよく考えてみれば、「どのような人間で在るべきか、人の心に配慮できる」心学を生涯怠らないことが大事です。
自分の利ばかり考えているようでは何も得られるはずもなく、失うことが多く、日一日と己自身で道を狭めていくことを気づくべきです。人の利を考えることが己を利する根本だと教えているのです、真摯に学び実践しましょう。
今月も祈り学び、そして多くの物事(仕事やチャンス、学ぶ動機)を人様から与えられていることに気づき、与えられたことだけを行うばかりではなく、言われたこと以上努めようとする心意気を養いましょう。論語にも「君子は義に喩(さと)り、小人は利に喩る」とあります。どちらの在り方が真の安定をもたらすかは必然。
暑さの余り心に余裕を失い、使命を忘れ、少しだけ譲れば事はなるものを、引くことを忘れ意地を張り全てを失う愚を起こしませんように。暑いからこそ頭はクールに、今月も充実した一ヶ月をお過ごしください。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。      合掌
 私たちは東日本大震災の復興を祈り応援します。