ひなまつり

おはようございます。

今日は「ひなまつり」です。子ども達の健やかな成長を祈る行事は微笑ましくていいものです。大好きで大切な行事。
長い人生を送ることは楽しいことばかりではなく、辛いことも、むしろ困難と思われることが多いのかも知れません。それを乗り越えたときの喜びと感動があることを親である私たちは知っています。だからこそ慈しみの心で近い将来に起きるであろう困難を乗り越えて、心身共に強く優しく育ってほしいと願っての諸行事です。
一番に親が願うのは「心身の健康」ではないでしょうか。孝行の孝の字は「老プラス子」からできています。「老のヒを抜き、子に換えた字が孝」となったのです。幼いときは「懐に入れて抱き」慈しみ育てます。「這えば立て立てばあゆめの親心」。健やかな成長を願わない親はいません。
誕生と死に遭遇したおりの「情愛」が人間としての最も深い無条件の「情愛」です。理屈ではないのです。経験や体験でもありません。「誕生で喜び、死で悲しむ」この両者は理屈ではないのです。
親になった途端、どこからこの深い愛情が湧き出たのだろうかと思うくらいに無条件の喜び、歓喜です。死も同じです、一瞬のうちに悲しみが怒濤の如くあふれ出します。これほどに人の生死は「人間の情愛の根本」であるのです。
昨今この生死の大事、人として生まれて来た事への素晴らしさ、死ぬことで様々なことを残してくれた偉大さを大人が教えなくなった故に悲しい事件が多く起きるのではないでしょうか。
少し長くなりますが親孝行の大事、人生を処する根本として孔子が説きました「孝経(こうきょう)」の第一章を紹介します。ご家族で読んでください。意を理解しなくとも読む言葉の韻から受ける心を大切にしてください。
孝 経
開宗明義章(かいそうめいぎしょう) 第一
 「仲尼間居(ちゅうじかんきょ)し、曾子侍坐(そうしじざ)す。子曰く、「参(しん)、先王(せんおう)、至徳要道(しとくようどう)あって、以(もっ)て天下に訓(おし)う。民用(たみもちい)て和睦(わぼく)し、上下怨(しょうかうら)み亡(な)し。女(なんじ)これを知るか」と。曾子席(そうしせき)を避(さ)けて曰く、「参弗敏(しんふびん)なり。何ぞ以てこれを知る足(た)らんや」と。子曰く、「それ孝(こう)は徳(とく)の末(すえ)なり。教(おし)えの繇(よ)って生ずる所なり。坐(ざ)に復(かえ)れ。吾れ、女(なんじ)に語らん。身体髪膚(しんたいはっぷ)、これを父母に受く。敢(あ)えて毀傷(きしよう)せざるは、孝の始めなり。身を立て道を行い、名を後世に揚(あ)げ、以て父母を顕(あらわ)すは、孝の終わりなり。それ孝は親に事(つか)うるに始まり、君(きみ)に事(つか)うるに中(ちゅう)し、身を立つるに終わる。大雅(たいが)に云(い)う、『爾(なんじ)の祖(そ)を念(おも)うこと亡(な)からんや。その徳(とく)を聿(の)べ修(おさ)む』」と。」
意は「仲尼(ちゅうじ。孔子)がひまで家にくつろいでおられた時、お弟子の曽(そう)先生がお側にかしこまって坐(すわ)っておられた。すると、孔先生が曽先生に向(む)かっておっしゃることには、「参(しん)よ、むかしのすぐれた王さまは、孝という無上の徳を身に備え、肝心(かんじん)の道を履(ふ)み行われて、天下万民を教え導かれたのである。それで万民は和(やわ)らぎ睦(むつ)まじくなって、上のものも下(した)のものも不平を抱(いだ)いて怨(うら)みあうようなことがなくなり、〔天下がよく治ま〕った。お前は、その無上の徳、肝心(かんじん)の道とはどんなものか、知っておるか」。曽先生(そうせんせい)はすぐ起(た)ち上がって、今まで坐(すわ)っていた席から離(はな)れておっしゃった、「わたくしはご覧の通りの愚(おろ)かものでございます。どうしてそのような大(だい)それたことを存じておりましょう」。すると、先生がおっしゃった、「よいか、孝行があらゆる道徳の根本なのだ。教化の由(よ)って生ずる根源なのだ。まあ坐れ。わたしがお前にゆっくり話してやろう。わが身体は両手・両足から毛髪(もうはつ)・皮膚(ひふ)の末々(すえずえ)に至るまで、すべて父母から頂戴したものである。それを大切に守っていわれもなくいため傷(きず)つけないようにする。それが孝行の始めなのだ。立派な人物になり、正しい道を行い、名を後世までも高く揚(あ)げて、それで〔あれは誰の子よと〕父母の名を世に広くかがやかせる。それが孝行の終わりなのだ。〔かく述べ終わって、先生は今一度くりかえして、〕いったい、孝行ということは、家に居(い)て親に事(つか)えることが始まりで、家を出て君(きみ)に事(つか)えるのがその中間で、〔孝と忠とを全うして〕立派な人物になるのが終わりなのだ。されば『詩経(しきょう)』の大雅(たいが)〔文王(ぶんおう)の章〕にも言っている、『汝(なんじ)の祖先のことをつねに忘れることなく、祖先の徳を受け継いで一層盛んにしなければいけない』」と。」
孔子が弟子の曾子に説いた孝行の道が身の安泰、社会の安泰につながることを教えたのです。古い新しいという議論は置いてください。考え方の一つの基準として孝行が基本で大切だと思うのは私一人ではないのではないでしょうか。
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世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
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