人の見方

おはようございます。

日本列島はやはり長い、当たり前のことですが天候も違います。昨日東京を出て富士のお山は雲はかかっていましたが青空、笠雲の富士に手を合わせ、ああ、ありがたいことだと、東京へ出るときは雲に隠され拝むことができませんでしたので、寂しい気持ちでした。
還るときは、美しい富士のお山が拝めました。同じお山なのですが、その時々に於いて様々に感じが違います。それが又ありがたい。
今朝は昨日の嵐のような雨は止んでいますが、風の強い日になるようですので、日曜でお出かけ予定の皆さんはお気をつけください。
人様も同じです、毎日、また時間によって違った表情を観ることができるのが、楽しくもあります。修業時代からお師匠様の朝のお顔を拝見し、朝の行動を拝見し、その心の有り様を感じていました。その時々の表情の違いを書き留め、お師匠を観察していたのです(失礼しました)。そして指示命令されたときの行動をどのようにすることが良いのかを、行動して後の行動の参考にすることに生かしていました。
言葉の発し方も同じです。強い、優しい、早い、ゆっくり等々、その後の行動を拝見し心模様を計っておりました。そのことが今に役立っています。
「人の見方」で論語、為政(いせい)第2、10条に「子曰わく、其の以(な)す所を視(み)、其の由る所を観(み)、其の安んずる所を察すれば、人焉(ひといずく)んぞかくさんや、人焉んぞかくさんや。」
意は「その人がどう行動するか、何を由りどころとしているか、何に満足するか。この三点がわかったなら、その人物の本質は、はっきりする。決して隠せるものではない。」
動機がポイントです。「人物眼」はとても大切です。人物眼とは「人を見抜く力」です。企業ではその能力一つで良い人材を得ることができるか、できないかがわかれます。面接ですべてを見抜くことはできずとも、表情、行動、言葉から短い時間の間に察することが必要だからです。
採用の時に人間性を見抜くほうが、その後の教育にエネルギーを費やすよりも、断然効率がいいからです。
人物眼とは、「何を基準に見たらよいのでしょう」。孔子はこう語っています。「まず行為を見なさい。次に、行為の動機をしっかり見きわめなさい。三番目に、何をもって満足しているのかを見なさい。そうすれば、その人の正体はすぐにわかってしまう」というのです。
大変具体的なアドバイスです。ポイントになるのは「動機」という部分です。何故「こういう行為に出るのか」。そうしますと、「時間通りに早く帰りたいから、こうしているんだ」とか、「自分の方が上だと思わせるために、こんな作業をさせているんだな」ということがわかるというのです。
また、その人が「どうすれば満足するか」を見ていますと、行為が透けて見えるようになってきます。「部下が自分の言うとおりに動くことで満足するんだな」とか、「自分が褒められたいからだな」ということがわかるのです。
「動機」や「満足の場所」というのは、行為を通したレントゲン写真のようなものです。用心しましょう。そして、人様を拝見するとき上の三つのポイントから見るように訓練していきますと、短時間でもある程度の人物眼ができてきます。
明日は「にんげん学」京都講座、明後日は小倉講座です。共に「老子を読む」です。心学を通して人物眼を高めていきましょう。
今日第二日曜日は心華寺「水子供養祭」午前10時からの法要です。「あなたしか知らない水子様へご焼香ください」お待ちしております。素晴らしい休日をお送りください。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
昨日は珍しい笠富士になりかけの姿です。