私を大切に

おはようございます。

どこに行っても今は世界中の人がおります。外国の人が珍しくなくなりました。ともするとこちらが外国人なのではないかと錯覚してしまう場面があるくらいです。
いろいろな言葉が行き交う時代、だからこそ国民性といいますか、文化を大切に、日本という国を侮られないようにしなければと思っています。
祈りの時でも、勉強会の時でも、研修や講演等々で私は「私を大切に」という話をよくします。私を大切にしますと何が見えてくるのかといいますと「人様」です。目の前の人を大切にすることが「私を大切にすることだと思うからです」。やはり菩薩道の「自利利他(自利は利他なり)」です。自分の利が人様の利になることを「文化にしたい」と思うのです。
昨日の新聞の一面に「14億円不正引き出し」という一面の見出しががありました。外国人の方が犯したのではないか?と報道されています。「オレオレ詐欺」もそうですが、「不特定多数の、それも弱者をいじめる」などというのは、悲しいこと、悲しむべきことです。
物が貧しくとも、心は豊かでなければいけません、「貧すれば鈍する(貧乏すると、生活の苦しさのために精神の働きまで愚鈍になる)」ではいけません。
なぜ貧しくなってしまうのでしょうか?それは「自分の事ばかり考えるから」です。そして「孤独になってしまう」のです。老子7章に「天を仰ぎ地を歩く」ということが説かれています。「天地自然の活動は、永遠であります」。なぜでしょうか?老子はこう答えます。「天地自然は、これは、いい。あれは、悪い。これはプラスだ。あれは、マイナスだ・・・・と、自分の考えだけを通そうとしたり、自分だけが得をして生きようとしていないからだ」というのです。この通りではないでしょうか。私たち凡人は、是非を論じ、常に衝突し、自分を自分で傷つけ、その上また人をも傷つけてしまう。仲良くなりたい、一緒に仕事をしたいと思っているにもかかわらず、「我を通そうとして傷つけ合う」、悲しいことです。そして交際が決裂して途中で駄目になりおつき合いが続かない。
また老子は続けて「その身を後にして、身を先んじ、その身を外にして、身存す」と。これは「お先にどうぞ」といっているのです。伝教大師様の「己を忘れて他を利する」こと。「自分のことを後まわしにして、他の人びとを先に立てようとすれば、かえって人から慕われて、自分らしく生きられる」のだと老子は諭すのです。孔子は「己れ立たんとして、人をたてる」と。
また、「無心の心をよく守り、世の中のプラス・マイナスの考えの外に身を置いて、人のために尽くすから、かえって、多くの人から大切にされて、自分らしく、明るく、元気に生きられる」と教えます。
世の中のプラス・マイナスの考えの外に身を置いて、というのは「水に溺れている人を助けるときは、同じ水の中にいて助けようとすれば、逆に引きずられることになり、共に溺れることになりかねないからです」。利害の世界に生きれば、利害に苦しむというのです。
人様の利益をよく考えてやると、いつしか、自分が得をしてしまうのが自然の摂理。自分の利益ばかりを考え行動するから、いつの日か孤独になり、淋しい人生を送ることとなるのです。
このような不幸な人生を自ら招き、自暴自棄になり、正直な世間の人をだまし、人の金をだましとったとしても「悪銭身につかず」です。
明日は24日愛宕寺「月例・幸福開運護摩祈願祭」。慈悲の中の慈悲の愛宕大権現様、菩薩の中の菩薩の愛宕大権現様。ご一緒に自利利他を為し繁栄の大本を築くためにお祈りください。新しい週の始まりです。じっくりと損得を超え歩みましょう。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
私たちは「熊本・大分地震」の復興支援を応援します。ボランティアの皆さんご苦労様です。気をつけて作業お手伝いしてください。感謝いたします。
先日東京スカイツリーを撮りましたので、久しぶりに下関のランドマーク海峡夢タワーです。

愛宕寺のご近所に咲いていました。

愛宕寺前の幸福小路に咲く小さな花です。