道と徳

おはようございます。

「にんげん学」小倉講座ご出席の皆さんありがとうございます。大切な週末、お休みの方もおられたことでしょう、皆様の向上心・向学心の行動に感謝いたします。
「「道(タオ)」とは、万物を生み出す力です。
「徳(テー)」とは、人間的成長の源です。」
老子51章で端的に説きます。天地自然には「物を生み出す力があるのです」。その生み出された物を大切にしたいという心が私たちにも在ると老子は教えます。気づきなさいと。
私たちは物を「育てようとする気持ちと行動によって人間的に成長できる」のです。人から評価されたい、育てられたいという「受け身では堕落する」と教えています。「育てるとは未完成だからです」「当に子どもを育てたいという無償の愛と同じ」。育てたい、という喜びはどこから来るものでしょう?命の中から自然にわき出すのです。育てたい、慈しむという心が発露してこそ人でもあるのです。
評価を得たいという意識は「完成しているという慢心」後は「散るだけです」。現在伝わる老子の言葉は、「老子道徳経」という書物にまとめられたものです。
「経」とは、「賢人の考えをまとめたもの」という意味。
つまり、「老子道徳経」とは、「老子の『道徳』についての考えをまとめたもの」ということをあらわしています。
「道徳」が、老子の考え方の根本です。
「道徳」というと、ふつうは、「人が社会生活の中で守るべき規範」をいいますが、老子のいう「道徳」は、その意味だけに収(おさ)まるものではありません。少し詳(くわ)しく説明します。
それには「道」と「徳」をそれぞれ別に説明したほうがわかりやすいでしょう。「道」とは、ごく簡単にいえば、「自然の法則」「この世の真理」のことです。
たとえば、「水が高いところから低いところへ流れていく」ことや、「命あるものは、必ず死ぬ」ことなど。
一説によると、老子は農民が働く姿を見ている時に、この「道」の教えを思いついたといわれています。
農民は、天候などの自然現象にうまくしたがいながら、毎年たくさんの作物をつくりだします。
ただひたすら、天の恵みを与えられ、受けとっている様子を見て、「人間は、自然法則にしたがって生きることで、もっとも充実して生きていくことができる」と悟ったのです。しかし、「道」だけではたりません。
老子は、「道」に加えて、「徳」が大切だと考えました。
「徳」とは、「人間的に成長するのに、必要な要素」と理解すればいいでしょう。たとえば、「他人へのやさしさ」「思いやり」「謙虚な気持ち」「健康的に暮らすための知識」「気品」「楽天的な考え方」といったものです。
私たちは自然(道)の一部として、あるがままに生きるのがいい。ただし、人と交わる時には、やさしさや謙虚な気持ち(徳)を忘れず、見返りを期待することなく接する(自然は見返りは願わない)。
このように「道」にしたがいながら「徳」を身につけていけば、天の恵みを存分に受けられ無限に成長する感動を生涯にわたり堪能(たんのう)できます。これが「老子の目指す究極の幸せ」です。
育てることを楽しみに使命として日々在りましょう。明晩は「にんげん学」神戸講座「論語を読む」、孔子は人の道として正しい秩序が大事と教えます。無理はいかんぞ、「無理を通せば道理が引っ込む」のです。そこからは何も生まれないのです。
今朝の九州地区は雨ですが素晴らしい休日をお過ごしください。
心華寺で開校されていますM&Uスクール受講生の皆さん、夕方までご精進ください。良い学びを。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
私たちは「熊本・大分地震」「鳥取地震」の復興支援を応援します。ボランティアの皆さんご苦労様です。気をつけて作業お手伝いしてください。感謝いたします。
☆小倉講座ご出席の皆さんありがとうございます。