一害を

おはようございます。

平成28年度の最後の一週間です。じっくりと慌てずにすごしましょう。「あわてない、あわてない、一休さん方式」がいい。何ごとも「積小為大(せきしょういだい)」、結局はコツコツが早く済むのです。それを一気にやろうとするから疲れて途中で投げ出すことになる。豆にやることです。
私たちは豊かになろうとして何かを始めます。それも良いのですが、その前にやるべきことがあります。それは、現在「害になっていることを一つ除くことです」。それが結局は「利を得る始まり」なのです。このことに気づき実践できる人は「心学を常としている人」です。心学は「心を練ること」だからです。心学を修めない人は欲はあるのですが、真実の欲になっていない、なっていないから道理を究め、己のものとできない、いわゆる心の修養がたりない、すべてにおいて中途半端で、理屈だけは知っているからなおさら始末に負えない。人生は「知識とするのでは無く、行動実践することです」。
家、会社の行き詰まりの多くは「一害を軽く見て取り除かず、利だけを追って、それがまた害となって捨ておくからです」。
四書五経の「大学」に「物に本末有り、事に終始有り」と。道理には順序があります。まず「利を計る前に心がけること」「信念とすることがある」。それは「出ずるを制すだけで、入るを計らない」。これは「入ることが念頭にあったのでは、欲が先に立ち何が害なのかを見出すことができないからです」。
また入る前から入ることを計算しているから、その通りにならない。取らぬ狸の皮算用。為すべき事を日々修練し利他を旨とすること。
出ずるを制しない害を知らず、入ることばかりを考える人の多くが豊かになりたいと思いながらなれないのです。そのような道理はないのです。浪費と考えていない愚かな一害です。
小さな中に害を取り除く、小僧時代師匠に雑草は小さい中に抜けと教わったことがいつまでも忘れません。
今夜は「にんげん学」小倉本年最終講座「老子を読む」、明晩は神戸本年最終講座「論語を読む」、心(己)を知る学び、「敵を知り己を知れば百千危うからず」(孫子)。外に己の心を求めてもありません、学んで己を知る、明知の人を目指しましょう。皆様にお目にかかるのを楽しみにしています。素晴らしい年末、新しい一週間を健やかにお過ごしください。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
糸魚川市の大火事の復興をお祈りいたします。ボランティアの皆さんお気をつけてお手伝いください。
✡八千枚護摩供の写真。