おはようございます。

日々繰り返し修養することの大事はどこにあるのかと言いますと、やはり「言行一致」にあります。人生は言行一致しかないのです。だから放言は慎むべきです(他への影響などを考えずに、思ったままを口に出すこと。無責任な発言。)。いよいよ信用をなくします。
言志録83に「信」として次のようにあります。「信を人に取ること難(かた)し。人は口を信ぜずして躬(み)を信じ、躬を信ぜずして心を信ず。是(ここ)を以て難し。」。
訳、「信用を人から得ることは難しい。人は言葉を信じないで、人の行いを信用する、本当は身を信用するのではなく、心を信ずるのである。しかし、心を人に示すことはできないから人から信用を得るのは難しいのである。」。
先人の言葉には一言もなく肯定せざるを得ません、まったくこの通りです。信について「論語、顔淵(がんえん)第12-7」はこう述べています。
「あるとき、孔子は、弟子の子貢(しこう)から政治の目標について質問され、こう答えた。」
「食糧と軍備の充実、それに人民の間の信義、この三つである」
「その三つのうち、一つをあきらめるとしたらどれか」
「それは軍備だ」
「さらに、もう一つあきらめるとしたら」
「それは食糧だ。人間は死から逃れられないが、信義が失われてしまっては生きている甲斐がなくなるではないか」
つまり、「民、信なくんば立たず」である。」。
これも、まったくこの通りです。信義、すなわち約束を守ることです。私たちの社会は約束を守ることで平和秩序が保たれているのです。
家族、会社の人間関係は「信の一字で成り立っています」。信を失っては人間社会の秩序など大混乱に陥ってしまいます。
しかし、佐藤一齋が教えますように、「心を信じるには足らない面もあるのです」。だからこそ、「文書によって約束するということになるのです」。
だいたい、人様との約束は果たすものです。しかし、「自分との約束は為しがたい」。このことを肝に銘じなければいけません。何故か「法で罰することができないからです」。
しかし、天網恢々疎(てんもうかいかいそ)にして漏(も)らさず、天は自分との約束を破った者を決して見逃すことはありません。勉強をしようと自分に誓いながら誓いを破れば、将来必ず結果的に夢・志が叶わず善くないことが生じ天罰を受けるのです。目標を立てそこに日々向かうことがなければ、達することは永遠にないのです。酒をやめようと誓いを立てて破れば、必ず健康を損ね自分で罪を償うことになるのです。
論語は「民、信なくんば立たず」と教えていますが、「自分が自分との約束を破れば、自分が立たなくなる」のです。信は人生の基本とも言えます。今日も「信の一字を大切」にお過ごしください。だからこそ「積小為大(せきしょういだい)」、小さな事からコツコツと成し遂げていけばいつしか大を為すことを大切にしましょう。
途中で投げ出す人は小さな事を疎かにして、すべてに於いて中途半端に終わることになるのです。自分が立たないようではお話になりません。信用を得るなどということはほど遠いのです。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
☆雲はきれいです、心を雄大にしてくれます。