日常の在り方、約束を守る

おはようございます。

昨日に続いて「信」を言志録に尋ね、いかに日常の在り方、姿勢が大切かを学んでみたいと思います。84に「臨時の信は、功を平日に累(かさ)ね、平日の信は、效(こう)を臨時に収(おさ)む。」。
訳、「突然起こったことを処理して信用を得て、それが信用を一層厚くするのに役立ったり、平素の信用で臨時の効力を発揮することがある」。
韓非子(かんぴし)に、上の教えを象徴する話しがあります。中国春秋時代「晋(しん)の文公(ぶんこう)が、原(げん)という町を攻めたときである。作戦期間は十日と部下に約束し、十日分の軍糧を用意して出発した。
ところが、十日たっても敵は降服しない。
文公は約束通り撤退を命じた。敵陣へ潜入させていた情報員の報告によると、あと三日もすれば降服するといわれたが、文公は「私は戦闘期間を十日と約束した。撤退しなければ約束を破ることになる。たとえ原を手に入れても約束を破ったのではなんにもならぬ」といって引き揚げてしまった。
この話を聞いた原の人びとは、それほど約束を大切にする人なら安心して従っていける、ということで降服を申し入れてきた。
今度は隣国の衛(えい)も、約束を尊重する名君ということでこれも降服してきた。
この話を聞いた孔子は「原を攻めて衛まで手に入れたのは約束を守ったからだ」と語ったという。」
「綸言汗(りんげんあせ)の如し」。トップが一度口から出した言葉は、出た汗を引っ込めることはできないのと同じであります」。
いかがですか、この話し、「臨時の信が後に平日の信となる例といえる」のではないでしょうか。日常の在り方を大切にしなければいけません。
同じ韓非子に、魏の文候(ぶんこう)の話し。「文候があるとき、山番の小役人と狩りの約束をした。ところが約束した日は大風が吹いていた。側近たちが止めるように諫(いさ)めたが、約束を破ることができない、といって自ら馬車に乗って山番にあって中止をつたえた。」。
本人自ら会って話すほど確実なことはないのです。だからこそ、それ以上に相手はその心を信ずることになるのです。「平素の信は、臨時のときに確かに物事を収束させるのです」。平穏無事なことばかりではないのが現実人生、アクシデントや様々な問題は生じます。そのときの出処進退如何で後々の信、不信となるのです。
私たちは、部下の方や、明らかに下の方、又おつき合いしやすい方を、軽んじ、侮ってしまいがちです、部下の方、付き合いやすい方は余り社会的に、影響力及ばさないだろうと、勝手に自己判断し相手を甘く見て見くびり、約束をないがしろにするということが、結局は大きな約束も守らなくなるという危険性をはらんでいることに用心すべき事を教えています。
日常の在り方、修養を人生をゆるがせにできないことが、よく理解できるのではないでしょうか。いくら知識としたところで行動としなければ、逆に信を失います。それ以上に、ただ知っていることに満足をしていないかに用心しなさいということです。
今日もコツコツと修養しましょう。日々心学の書を読み返すことで自然血肉となり、自然体で行動となります。
私は心学の書を日々読む度に心がワクワクします。「こんな風に生きたい、在りたい」と中学生の頃に感じたワクワク感を70才になった今でも毎日感じます。平素の暮らしの中での繰り返しが性格、人格を作ります。そして何よりも自分が楽しく悦びをもって日々暮らすことが大事だと私は思っています。今日も豊かな思いで一日をお過ごしください。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
NPOこころのはな・引きこもり女子会、皆様のおかげで沢山の女性(20名)にご参加いただきました。遠くは和歌山、愛知、兵庫等、遠路ありがとうございます。次回の開催日は4月21日(金)です。ご参加ください。当事者としてお話くださいました、恩田さん、パートナーの室井さんありがとうございます。そしてお手伝いいただきましたFさんTさん一日感謝いたします。お手伝いがあればこそ開催できます。ありがとうございます。



Fさんに可愛い飴さんを、Tさんにケーキを差し入れていただきました。お手伝いをいただき、その上に手土産をありがとうございます。