急がずにゆっくり歩く

おはようございます。

私は愚鈍に産んでくれた両親に今では感謝しております。幼少の頃、小中学時代は愚鈍を怨み親を怨み世を恨んでいました。そしてどんどん世界を狭く暗いものにしていったのです。
今では感謝しています。誰にでも「心の華」はあり、疑いの心が消えれば花が咲く道が示されます。疑いは愛を失う、ということを先日は書きました。そうです、以前は大切な親の愛を疑い、自分で愛を失うような生き方をしていたのです。
イヤだイヤだ、こんな毎日はイヤだと、何かを求めていた小学、中学時代、そして私が変わる機会に遭遇し、競争せずに生きることに目覚めたのです。「急がずにゆっくりと歩く」という人生の在り方です。
菜根譚(さいこんたん)、後集110項に、「水が流れるところには溝ができ、瓜(うり)が熟すればへたは落ちる。
悟りをひらくには、そのときが来るまで自然のなすところに身を任せるのがよい。」
スピードが尊重される現代では、このスピードについて行けずに戸惑っている人も多いのではないでしょうか、外のスピードに惑わされず、じっくりと自分を磨くことに目覚めましょう。
無理にスピードに合わせようとして体を壊したり、手抜きをしたり、そんな気持ちを持ちながら出世を願い心落ち着かずに仕事をしている、自然に反して、気持ちだけが先走っても上手くいく道理はないのです。無理は必ず行き詰まるのです。
人生は自分に堅実に、着実に力を蓄える。人生の価値を深く考えなければいけません。ゴルフを一ヶ月一度行います。上手な方とご一緒し、ラッキーに1ホールくらいはスコアが勝っても、終わってみればやはり実力通りのスコアです。気持ちだけ先走っても、実力は養えないのです。このことを知らない人が偶々(たまたま)リーダーになってしまいますと、周りの人や部下の方を不幸にします。今日でいうところのブラック企業のリーダーです。
「少年とさなぎ」という話を紹介します。
「ある少年が家の近くで蝶のさなぎを見つけ、家に持ち帰った。数日がたった。さなぎの背が割れはじめ、蝶が羽化しようと少しずつ身体を外に押し出している。その動きはとても緩慢(かんまん)だ。この姿を見て少年は思った。
・・・何とかしてあげなきゃ。!
そこで、小刀で殻を大きく開き、蝶が外に出るのを手伝ったのである。
少年は、「少し時間がたてば、羽も自然に開いて飛べるようになる」と思った。しかし、蝶の羽は弱々しく開いただけで、舞い立つ力強さを備えることができなかった。
本当なら、さなぎから蝶に変わるときの試練を通じて、羽は鍛えられて逞(たくま)しくなるはずだった。少年の善意は、残念ながら蝶の一生を不幸なものに変えただけだった。」
いかがですか、お読みになって、まだこれからと人生を考えている人、成功者といわれている人、リーダーとなっている人、特に頑張ってリーダーになった人には、この話はとても大切なことを示唆しています。
急がば回れ」という故事は至言です。「苦労・鍛錬・挫折・我慢」これらはどれも成長するために、人として、またリーダーとして人を指導する心得として避けられない、避けてはならない道程なのです。
修養、心学の要がここにあるのです。愚鈍な私がここまで歩めたのも、御仏に仕え、ポストにベストを知り、心学を学び、身の処し方は「努力に即効性無し」で、温故知新を知り、今日まで歩き続けることができたと感謝しています。私自身いろいろな方にお話をさせていただく機会がありますので、教えているという傲慢さに陥らないために、知行合一しなければと常に戒めています。
皆さん今日もゆっくりと歩みましょう。
今日から一泊二日でCMA様主催「リーダーシップ実践禅寺合宿研修会」が行われます。ご参加の皆様お気をつけて入山ください。
明日午後2時より4時までNPOこころのはな第9回「ひきこもり女子会」を開催します。今回は当事者体験談としてUX会議の恩田夏絵さんをゲストでお招きしております。予約は不要です。会費二百円。途中参加、途中休憩は自由です。休憩室もあります。お問い合わせは0774-45-5561迄お願いいたします。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
☆東京都調布市のTさんからNPOこころのはな「子ども食堂」の食材にと「海老を百尾」送っていただきました。ありがとうございます。Tさん来週の「子ども食堂」に使わせていただきます。