脚下照顧

おはようございます。

爽やかな朝です。ミンミン蝉の声が今頃に聞こえています。何かしら遠い昔に還ったような妙な感じがします。真夏の間もミンミン蝉の声が最近余り聞かれず寂しく感じています。子供の頃はミンミン蝉と油蝉の声、ニイニイ蝉や蜩の声がほとんどで、今頃はクマゼミが多いようです。やはり温暖化のせいでしょうか?。
温暖化を防ぐために出来ることをやります。何ごとに対しても私は「出来ることから始める」というスタンス。「遠くへ行くなら近きより、高きに登るなら低きより」がモットー。
理想を高く掲げれば掲げるほど脚下照顧(きゃっかしょうこ)。脚下とは自分の足下(あしもと)。自分の足下を顧(かえり)みるとは「我が身」や「我が心」を振り返れ、自分が今どうゆう立場にいるか、よく見極めて事に当たれと言うことです。
私たちは日々次から次へと様々なことに流されて、自分のことを静かに見つめる機会があまりありません。「灯台もと暗し」と言うように、他人のことはよく分かりますが、自分のことは分かりにくいものです。
日常が修行の場所「他人の批判はできても、自分の批判はなかなかできません」。他人のことを論ずるより、まず自分を見つめなくてはいけません。理想を高く持つならば、より足下をおろそかにしてはいけません。昨日も人様にお話をして、つくづく脚下照顧を思い反省しました。
よく寺の玄関には「脚下照顧」の字が書かれています。心華寺も玄関に脚下照顧の字を彫ったものを置いています。環境の整ったところだけが修行の場所ではありません。日常生活も修行の一部。どんなに忙しいときでも、履物をそろえて脱ぐくらい、心のゆとりが欲しいものです。
心にゆとりが出来れば自分自身の姿もよく見えてくるでしょう。自分の履物をそろえることは、そのまま自分の心の整理整頓となります。自分で履物をきちんとそろえて脱げるようになったら、他人の履物の乱れも直しましょう。
履物をそろえて脱ぎますと心がおちつきます。履物が乱れていたら、そっとそろえましょう、みんなの心がおちつき、心が落ち着けば周りがしっかり見えてきます。気配り、心配りもできるようになります。靴下も脱ぎ捨てないようにしましょう。
玄関を見れば、その家の心のレベル、生活態度が良く分かるといいます。玄関は家の顔です。履き物が綺麗にそろっている家は、家族みんなの心がそろっているからでしょう。今日は重陽(ちょうよう)の節句、(五節句の一つで、9月9日のこと。 旧暦では菊が咲く季節であることから菊の節句とも呼ばれます。 邪気を払い長寿を願って、菊の花を飾ったり、菊の花びらを浮かべた酒を酌み交わして祝ったりします。古人は情緒豊かですね〜、物は少なくてもだから心豊かであったのかもしれません、見習いましょう。)今日一日、私たちは邪気を払い、幸運が舞い込むように玄関の履き物をしっかりとそろえるようにしましょう。
CMA様主催・第211回「リーダーシップ禅寺合宿研修会」ご参加の皆さん、なれないことにチャレンジいただきありがとうございます夕方5時迄ご精進下さい。始まったものは必ず終わりがあります、だからこそポストにベストを尽くして下さい、ご苦労様です。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌