観見

おはようございます。

ここ数ヶ月東京講座への行き帰りには富士のお山を拝めていません、しかし雲の中に確かに在ることは知っていますので、行き帰りには必ず手を合わせます。
祈るとは、このようなものであるのではないでしょうか?、見えていないから存在していないのではありません、確かに私の心の中にいつも在るのです。
同様にいつも、大切な人を心の中に秘めて幸せを日々護摩の炎にお祈りするのです。
「にんげん学」講座でお話をさせていただきましたが、上手くお話が出来ず皆さんに理解していただけないときがあります。そんなとき、おまえさんの理解力がないんだとは思いません。自分の内側に目を向けるようにして自反し、まだまだ勉強が足りないと精進しています。
先日東京国立博物館、平成館で開催されています、奈良仏師「運慶」展で慶派が彫られた素晴らしい仏像を拝んでまいりました。
仏様のお顔を仰ぎますと、ほとんどの仏様の目は、いわゆる「半眼」であり、横に線を引いたような優しい目になっています。何故半眼なのかといいますと、半分見開いた目は外を見る目であり、半分閉じた目は自分の内側に向ける内観の眼(まなこ)なのです。
剣豪として有名な宮本武蔵(1584〜1645)は、五輪の書に「兵法の目付(めつけ)と云事(いうこと)」と題して次のように書いています。
「目の付け様は、大きく広く付くる目なり。観見(かんけん)二つの事、観の目強く、見の目弱く、遠き所を近く見、近き所を遠く見ること、兵法の専(せん)なり。
敵の太刀を知り、聊(いささ)かも敵の太刀を見ずと云事、兵法の大事なり。工夫あるべし」。
私は剣の道はわかりませんが、この文から推察しますと、「目の付け様」とは、剣を抜いて相手と対峙(たいじ)したとき、相手のどこに目を付けるべきかという問題ではないでしょうか。相手の太刀の先ばかりに目を奪われていると、足の動きが見えなくなる。だからといって足元ばかりを気にしていると、太刀の動きには対応できない。つまり、どこか一点に注目する見方を「見」とし、目を大きく広く全体に向け、どこにもとらわれず見るようにこころがけることを「観」の目と呼んで、観の目強く、見の目弱くといっているのではないでしょうか。
大切なことは外に向かう目をどう働かせるかという技術ではなく、自分自身の心の状態を静かに保つことだと述べているように思われます。どうしても私たちは現実に目や心を奪われ、身動きがとれなくなるという現実を招くときがあります。そして自暴自棄になって、周りに当たり散らしたり、平常心を保てず、失敗を招いてしまう最悪の結果となる。これではいかんぞ、試合に負けるぞ、だから工夫だと、武蔵は云っているのでは無いでしょうか?。視野狭窄にならず、俯瞰的に見られるように日々精進する。
沢庵禅師に師事したとされる宮本武蔵。彼の説くところは仏の教えに通じるように思います。
自分自身の心の状態を静かに保つことが日々の修養であり、そのことで人様を確かに見ることで誤りなくお話しができるようでなければと、富士のお山が雲中に隠れていても確かに存在しているのだと思いつつ、運慶20才の時に始めた彫ったという見事な大日如来様の素晴らしい半眼のお姿を思い浮かべ思うところでした。
今日は「水子供養祭」です。午前10時から厳修いたします。あなたしかしらないお子様へご焼香下さいますよう。三連休の中日、楽しくお過ごし下さい。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
※どのようなことでもご相談下さい。電話:0774-44-5380。メールbonsan01@wao.or.jp
☆「にんげん学」東京講座の前に「ぶら和尚」で「運慶」展に行ってきました、感動。


☆近所はたわわに黄金色です。



☆今日から一週間の予定
☆10月8(日)心華寺「水子供養祭」午前10時。あなたしか知らないお子様へ会いに来て下さい。お子様きっと楽しみにしております。小さな命を大切になさる功徳は。大きな測り知れないご家族の安泰となります。おまいりをお待ちしております。

☆10月10日(火)〜10月11日(水)CMA様主催「ダイキン・コンシューマ・マーケティング一泊二日管理職研修」。
☆10月11日(水)NPOこころのはな「子ども食堂」開店日。午後4時〜7時まで。小学生以下は無料。中学生以上保護者の方は300円いただいております。当日の正午までご予約のお電話を入れて下さい。0774-45-5561。ご予約後キャンセルの場合もお電話を入れて下さい。



☆10月14日(土)NPOこころのはな第10回「ひきこもり女子会」午後1時〜4時。予約不要。途中参加、自主休憩自由です。お問い合わせ0774-45-5561。
当事者の皆さんとご一緒にお茶とお菓子をいただき、お話しします。皆さんの居場所です。