自身を焼く

おはようございます。

私たちは幸福になるために日々暮らしています。ここで気づかねばなりません、この思いこそが悩みを起こす原因であることを。幸福を追い求める心の奥底にうごめく煩悩こそが苦悩を生みだす根元であるのです。
御仏は私たちに「すべては燃えている」と諭しています。私は毎日護摩を修します。煩悩を焼き滅ぼし皆さんの願いを正しく成就していただきたいと念じ護摩を修するのです。
私たちの心は情熱の炎で燃えさかっています。眼・耳・鼻・舌・身・意すべてが燃えているのです。
燃えているというのは、どういう意味でしょう。目標という対象にむかって燃えているのです。人間のもっている六つの感覚器官(眼・耳・鼻・舌・身・意)、それらがすべて、その対象に向かって激しく活動する様を「炎を上げて燃えている」という表現で説かれたのです。
眼の対象となるのは色や形。耳の対象となるのは音声。鼻は対象の香りを嗅ぎ、舌で味を感じます。そして身体で対象に触れることで手触りを感じ取り、それらを総合して、意すなわち心が対象を認識するのです。
要するに、私たちは常に、眼でものの色や形を見、耳で音を聞き、鼻で匂い、舌で味わい、体で触り、心でその対象を想い描いて日常生活を送っているわけですが、それらのすべての認識作用の根元にうごめいているのが、燃えさかる煩悩であると御仏はいうのです。
その煩悩とは「貪欲(とんよく)」むさぼりの炎が燃えているのです。いつ、いつ、いつ、なるのという貪りの炎です。そして「瞋恚(しんに)」いかりの炎です。何で早くならないの、という怒りの炎です。そしてそれらの根元がわかっていないから生じる「愚痴(ぐち)」いつも、ぐちぐちと不平不満の炎を燃やしているのです。
私たちは煩悩をゼロにできません。だからこそ、燃えさかることを知り、貪瞋痴(とんじんち)の煩悩の根元を知り、誤った情熱の炎を燃え上がらせ己を焼くような愚を犯さないようにすることが大切なのです。
このように諦観することで人生の情熱の確かな炎を燃え上がらせ迷わず精進できることとなるのです。今日も周りに惑わされず情熱の炎を大いに燃え上がらせましょう。正しい制御を加えればエネルギーは何倍にもパワーアップするのです。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
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※心華寺で一泊、プチ修行をして心身のリフレッシュをしませんか?いつでもお待ちしております。坐禅、読経、水行、写経、作務、食事作法、非日常体験で、新しい自分発見。
☆朋遠方より来たる

庭で