相談

おはようございます。

 夏休みに入ったからでしょう、駅が混雑してきたようです。上り下りを間違えなければ目的地に着くことは確かです。しかし初めての旅行や、新たな計画を立てたときには不安なものです。昨夕無事第29回「富士登山」から帰りました。ご参加の皆さんありがとうございます。皆さんとご一緒だからこそ登頂できました。そして無事帰ってくることもできました。ありがとうございます。
 かほどに、道連れがいるということは心丈夫です。何ごとも一人で決めて一人で行うということは不安なものです。ましてや、初めてのことではなおさらのことです。又、何度経験していたとしても、一人で行いますと、往々にしてポカを犯してしまうものです。何故かと言いますと、油断してしまうのです。初めての時も、経験していても、いずれにしても「人と共に」ということが大切であります。
 何でも自力で、という考えは決して悪いことではありませんが、確かな良い結果を導き出すにはやはり、「相談すること」「共に諮(はか)ること」です。しかしながら、相談したり、聞いたりすることは良いことだとわかっていながら、これがなかなかできないのも人間です。何かが邪魔をしている。何が邪魔をしているのでしょうか?見栄でしょうか?自惚れでしょうか?。碁にこのような言葉があります「岡目八目(おかめはちもく)」。
 山本常朝の「葉隠、聞書第一、四四」に「碁に脇目八目と云うが如し。念々知非と云うも、談合に極(きわま)るなり。話を聞き覚え、書物を見覚ゆるも、我が分別を捨て、古人の分別に付く為なり。」
 訳「碁に「岡目八目」という言葉があるが、そのことだ。「熟慮して己が非を知る」と言うが、話し合いに優るものはない。いろいろな話を聞いて覚え、また書物を読んでおぼえるということも、自分一個の考えを捨てて、古人の優れた考えを取り入れるためである」という一文があります。
 己を生涯修養する心構えを説いたものともいえます。多くの人は知って知ったとする、アウトプット、言行一致、知行合一を確かにせよということでもあります。
 碁を脇から見ていますと、実際に碁を打っている人より八目も先まで見通せるという言葉です。つまり、第三者には当事者よりも物事が正確によく見えるという意味です。
 自分が渦中にいますと、目の前のことでいっぱいいっぱいになるときがあります。そんなときは、外側からの脇目が必要なのです。自分一人で考えずに、第三者に相談しアドバイスを受け入れることの大切さです。
 富士登山は誰でもできますが、危険が目の前にあります。いろいろな準備をしてこそ、皆さんのお力があってこそ無事に終えることができるのです。
 恥ずかしいなどと思わずに、相談する、書物を紐解く、教えを聞き直す、学び直すことの大切さがここにあるのです。
 世に坊主の不信心(人には立派なことを言いながら、実行が伴わないことのたとえ。人に信仰を説く坊主が信仰心がないという意)、医者の不養生、紺屋の白袴というようなにならないように、信者さんの言動を大切に見聞きしています。自分のことは見えにくいものだと、富士登山から皆様のお力で無事お帰りになれたことで、改めて自省しております。参加者の皆さんありがとうございます。
 暑い暑い一週間でした。判断を誤ることがないように、尋ねることの大切さをもう一度熟慮してみてはいかがでしょう。一週間ありがとうございます。被災地の皆さんご苦労様です。ボランティアの皆さん感謝いたします。
   
世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
「仕事運が良くなる」日々の四つの実践徳目:慈悲の心を持つ(思いやりは勇気)・質素倹約(物心両面のゆとりがなければ心貧しくなる)・謙虚な心(争いを生まない)・一隅を照らす(ポストにベスト)。 合掌
※どのようなことでもご相談下さい。電話:0774-44-5380。メールbonsan01@wao.or.jp
※心華寺で一泊、プチ修行をして心身のリフレッシュをしませんか?いつでもお待ちしております。坐禅、読経、水行、写経、作務、食事作法、非日常体験で、新しい自分発見を。
〇皆さん登頂おめでとうございます。