香りがしみこむ

おはようございます。

 北海道の皆さん地震発生から三日、ご不自由な暮らしを強いられていることでありましょう。皆さんと手を取りあいおすごし下さい。全国の皆さんが応援しております。
 私は日々お護摩を修し、聖典を読誦することを悦びとしています。凡愚な私が今日あることができるのは教えに因るからです。比叡山で修行され後に曹洞宗をお開きになりました、道元禅師の「正法眼蔵隋聞記(しょうぼうげんぞうずいもんき)」に「其の人を知らざれば 其の友を見よ」という教えがあります。
 このような教えです「霧の中を行けば、覚えざるに衣しめる。よき人に近づけば、覚えざるによきひととなるなり。」。ありがたい教えです。
 あるとき道元禅師が弟子たちを励ますために中国、唐代の僧で潙山霊佑(いさんれいゆう)禅師が話されたことを話されたそうです。「霧の中を行くと気づかないうちに衣がしめるものであると言っておられたが、それと同様に、よき人と親しく交流していると、自分で気づかなくてもその人のよい影響をうけているものだ」と。
 人は誰も時代の子であり、社会的存在です。いかに心が堅固であるといっても孤立無援でありつづけることはできません。人は一人では生きてはいけず無数の出会いの中を生きています。「だれの人生も出会いによって決まるといっていいでしょう」。
 私たちに起こるすべてのことは善くも悪くも出会いによって生まれたものであり、「一つの出会いが次の出会いを生み、さらに新たな出会いを生むというように」、私たちの人生は出会いを重ねる中でもたらされたものばかりなのです。
 当たり前のように受けてきた父母の愛情、価値観の違う人との出会い、時には対峙(たいじ)し、厳しい叱責や非難をあびることもあります。しかし、あらためてふり返りますと、あの時あの人に出会わなかったら、あの時あのことがなかったら今の自分はなかったであろうと思えることばかりです。もう少し別なかかわりができなかったかと、あまりいい関係を結べなかったことに一抹の後悔を残したとしても、それもまた欠くべからざる出会いであったのだと思わずにいられません。
 弄花香満衣(はなをろうずればかおりころもにみつ)、という語もあります。花を手折ればその芳香がいつのまにかわが衣にしみこむように、何ごともひたすら精進努力して退転することがなければ、その妙味は自然にいつかわがものとなることを私は信じ黙々と歩んできたのです。
 しみこんだかどうかは計り知れませんが、信じて楽しく読経を繰り返すのです。今日は第2日曜日心華寺「水子供養祭法要」午前10時より厳修いたします。この世の光を見ずして亡くなられた水子の霊様に日々読経を捧げております。一ヶ月一度お話におまいりください。
 明日は「にんげん学」京都講座「老子を読む」です。8月は私の都合でお休みさせていただきました。皆様にお目にかかれますことを楽しみにしております。
 良い休日をおすごし下さいますよう。何か素敵なことがありますよう。
    
世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
「仕事運が良くなる」日々の四つの実践徳目:慈悲の心を持つ(思いやりは勇気)・質素倹約(物心両面のゆとりがなければ心貧しくなる)・謙虚な心(争いを生まない)・一隅を照らす(ポストにベスト)。 合掌
※どのようなことでもご相談下さい。電話:0774-44-5380。メールbonsan01@wao.or.jp 相談する勇気が幸運の扉をノックします。
☆昨日愛媛県八幡浜市からTさん家族がおまいりくださいました。私の元気の源をわざわざお持ちいただきました。Tさん、遠路ありがとうございます。

☆CMA様主催「リーダーシップ禅寺合宿研修会」ご参加の皆様ありがとうございます。真摯にお取り組みいただき感謝致します。皆様のご活躍をお祈り致します。
 茶礼の様子、皆さん人生は「一期一会」です、出会いを大切に。そして最後のお話、記念写真です。日々ご自身を修養下さい。ありがとうございます。