菩薩道

おはようございます。

 四苦八苦、お釈迦様はよくお説きくだされたと思います。四苦八苦(しくはっく)とは、仏教における苦の分類のことです。
 根本的な苦を生・老・病・死の四苦として
 生…生きていること自体肉体的精神的苦痛が伴う。
 老…老いていくこと。体力、気力など全てが衰退していき自由が利かなくなる。
 病…様々な病気があり、痛みや苦しみに悩まされる。
 死…死ぬことへの恐怖、その先の不安。
 根本的な四つの苦に加え、
  愛別離苦(あいべつりく) - 愛する者と別離すること。
怨憎会苦(おんぞうえく) - 怨み憎んでいる者に会うこと。
求不得苦(ぐふとくく) - 求める物が得られないこと。
五蘊盛苦(ごうんじょうく) - 五蘊(人間の肉体と精神)が思うがままにならないこと。
 上のことを四苦八苦と教えますが、当然のことながら、この八つを苦しいと感じないときがあります。現実に苦と感じるようなことに遭遇していないときか、何かに夢中になって、この世はバラ色のように感じる時さえあります。
 四苦八苦はじっくり考えて見ますと全部当たり前のことです。我に執着すると、やはり苦しみ悩む、どなたでも味わったことのある苦しみではないでしょうか、そして人の温かさ、ありがたさを知る。
 退院して十日ぶりに検診に昨日行きました。Dr.のお話を聞き、私のために心配し、処方を下さる、ただただありがたいことだと感謝してまいりました。病に遭ったからこそ人情を改めて知る喜びに触れたようです。何如とも成らないこの身であるからこそ、我を捨てて道理に従う和顔愛語の暮らしの大事を思いました。
 四苦八苦だからこそ、相手の身になって和やかで穏やかな笑顔と慈愛に満ちたあたたかい言葉を発し、相手の気持ちを慮(おもんばか)って先んじて動き、仏の智慧に支えられた菩薩はこのような生き方をされるといいます。
 伝教大師様は、どのような状況に於いても、「忘己利他(もうこりた)。己を忘れて他を利する」菩薩道を歩みなさいと示したことは、菩薩道を歩めば自ずと我が消えていくからです。
 私たちが人と接する時、和やかな笑顔と思いやりのあるあたたかいことばをかけて、相手の心の内を察して考え、感じて先んじて行動し、その人の思いを満たし期待に応えることができたならば、相手を穏やかで心豊かにして心と心の深いつながりを築くことができます。
 そのためには、先ず相手の本当の意を承(うけたまわ)って心の内を真に思いやることが肝要でありましょう。そして、その相手の思いを満たそうとした時にはじめて微笑みと慈愛の言葉が発せられるのであり、真実の智慧と慈悲のこころを備えたものから生まれる態度であると言えます。
 私たちが日常において実践すべき徳目の一つとして「布施」がすすめられています。他者に対する慈悲のこころを何かを与えることであらわすことが重要であるとされています。物や金銭がないと「布施」ができないわけではありません。誰でもいつでも財がなくてもできる布施行があります。そのうちの二つが慈愛に満ちた柔和な顔を施すことと、こころのこもったやさしいことばをかけることです。改めてDr.看護師さんに接し布施の心を感じるありがたい一日でした。
 今日はNPOこころのはな「子ども食堂」開店日です。今日正午までご予約を受けつけております。0774-45-5561。小学生以下は無料。中学生以上保護者の方は300円ちょうだいします。お待ちしております。
 明晩は「にんげん学」一宮講座「新・論語を読む」、明後日は東京講座「老子を読む」です。一宮、東京共に楽しみにまいります。会場でお目にかかりましょう。
 今日は和顔愛語の菩薩道を実践下さい。
     
世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
「仕事運が良くなる」日々の四つの実践徳目:慈悲の心を持つ(思いやりは勇気)・質素倹約(物心両面のゆとりがなければ心貧しくなる)・謙虚な心(争いを生まない)・一隅を照らす(ポストにベスト)。 合掌
※どのようなことでもご相談下さい。電話:0774-44-5380。メールbonsan01@wao.or.jp 相談する勇気が幸運の扉をノックします。