暖気

おはようございます。

「にんげん学」小倉講座ご出席の皆さんありがとうございました。仁の実践はどのような状況の中でも行えることです。殊更条件を問うことなく、暖気を送ることがすなわち仁の道を行うことです。
来月も26日(金)です、一ヶ月無心に仁道を歩みましょう、「無心こそ志気を失わない要道」、そして自然なる繁栄の道でもあります。
「心暖い人には福徳も厚い」。
今頃の季節に吹きます風を「薫風(くんぷう)」と称します。「薫風自南来(くんぷうじなんらい)「くんぷう みなみより きたる」」と読みます。
暖かい薫風が吹かなければ花は咲かず、葉も茂らないという意味であります。どんなに素晴らしい花を咲かすことの出来る私たちでも「縁」が無ければ咲かすことが出来ないという意味でもあります。
「天地の気、暖ならば則ち生じ、寒ならば則ち殺(さい)す。故に性気の清冷なる者は、受亨(じゅきょう)も亦涼薄(りょうはく)なり。唯和気熱心の人のみ、其の福も亦厚く、其の沢(うるおい)も亦長し。」(菜根譚73)。
意は「自然にめぐってくる四季の気候が、暖かいと万物は生(は)へ育ち、寒いと枯れて死んでしまう。
だから、人の心が冷ややかだと、天から受ける幸福も少なく薄い。ただ心がなごやかで、熱意ある人だけが、その福徳も厚く、そのめぐみもいつまでも続く」。
自然の道理でしょう、誰しも人情に厚い人は好きです、計らいのない自然でさえ暖かくならなければ生育できないのが道理、心の在る人間社会であれば「どのようにあることが大事であるか」は感じているはずです。
感じた素直な暖かい心で人様と接すればお互いが栄えるのです。誰も争いの好きな人はいないのであります。
喜びを多くできないのは「譲る心の喪失」からです。早く目的地に行こうとすれば一歩退いて、人様をお先にやればスムーズに進むことが叶い、それ以上に人様に暖気を送ることができ、和気が生じ、繁栄も長く、福も厚くなるのです。
仁道を実践しましょう。
己が己がという人を思いやる心もなく、冷たい気を送っていたのでは何も育たず、己さえ亡ぼし枯らしてしまうのです。
優しさを欲していながら「優しくできない愚かさ」、欲しがるばかりで「与えることをしない愚かさ」、このような愚を犯しているからいつまで経っても物が育たないことを確かにすべきなのです。
明日から誠澄の先達で一泊二日信州・善光寺参りです。これからでも間に合いますのでどうぞお申し込みください。
因みに私は留守番です。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。               合掌