気をつけること

おはようございます。

一人で移動しますとやはり周囲に目がいきます。共や連れがいないということは結構気が引き締まるものです。
私は寺から一歩外に出ますと用心するように心がけております。仕事柄不特定多数の方と出会っておりますので、私は覚えておらずとも人様は結構知っていますから用心するのです、用心するといってもビクビクしている訳ではありません、行儀悪くならないように、常識を外さないようにと心がけているだけのことです。
いわゆる「旅の恥はかきすて」にはしない、ということです。
これは何も外に出たときばかりのことではなく、日常の仕事や生活の中でも心すべき事柄です。
「患(わずら)いは忽(ゆるが)せにする所より生じ、禍(わざわい)は細微(さいび)より起こる。」(説苑(ぜいえん))。
能力を持っていながらパットしない、力がありながらチャンスが得られないという方を見ますと先の言葉を思い出します。
能力を持っていると過信していたり、出来ると錯覚していたりしている人が無意識に起こす過ちです。
能力も力も発揮できるのはその時が来たったからではなく、発揮できるのはそのプロセス、過程があって仕事が現実になったわけで、突然仕事になるなどということはあり得ないのです。
あり得ないのですが、学校で試験問題を解答すればよしとしてきたようであってはこのプロセスは見えては来ないのです。問題に解答をすれば能力があり、力だと勘違いしているからです。
先の意は「ちょっとした気持ちのゆるみから、大きな事故や失敗が起こるということです。」
仕事をしていたり、事に対しているときは注意をし意識をしておりますから、緊張感もあり、気持ちのゆるみは起きようもありません。
気持ちにゆるみが起きるのは、むしろ仕事が順調に運んでいるときや、終わってからであります、又仕事と仕事の合間です。
また、これも人間の犯しがちな過ちの一つですが、何か問題が起こっても、これはまあ些細なことだから、自分が責任を取れば済むことだからと、目をつぶろうとするのです、些細ですから次はしないだろうと自分が自分で高をくくり同じ過ちをくり返す、次第にとんでもない過ちとなり、解決が難しくなるのです。
好調なときこそ一層気を引き締め、些細な段階のうちに禍の芽をつみとるのが、物事の道理を知った者の処世なのです。
昨日から心華寺では研修を行っておりますのでこれから気を引き締めて宇治へ帰ります。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。               合掌