導く

おはようございます。

「にんげん学」京都講座ご出席の皆さん、雨の中ありがとうございました。今年は雨の覚悟をしてお出かけください。厳しい状況の中でこそ学びが身につきます。
孟子の「出処進退」、どのようなとき率先して進み、そして退くか、今日の日本のリーダーたちが、出処進退を学んでこなかった故の過ちを露呈しております。
我欲で進み、我欲で退く、最悪の出処進退です。孟子は「己を枉(ま)げる者に、人を直くする者なし」と明言しています。己を正すことなく、人を正そうとしても、道理に合わないのです。
今朝は少しゆっくりさせてもらいました。今夜も「にんげん学」大阪講座がありますので、誠澄に甘えました。先日のことがありますので、気持ちでは何でもないのですが、身体がムリをするなと信号を送っているようですので、これも出処進退かな、と甘えております。
昨日は嬉しいことがありました、40数年前叡山修業時代にお山に修業に来ていた若者(当時)が訪ねてくれたことです。勉強会に参加もしてくれました。
40数年忘れていなかったということで、ありがたいことです、出会いは大切にしなければならないという、教訓を新たにしました。
「導く」。
私たちは一年一年、年を重ねます。経験も、体験も増やしていくわけです。これらを考えますと、やはり「後進を導くため」でなければ、やはりいけないのでしょう。
後進を導くために、道理に沿って歩むことが求められるのです。
一昨日から中学三年生の子が一週間修業に来ています。自分が夢見ていることに最近積極性がなくなってきた、ということで、自らやってきたのです。
先人が道を全うした姿勢は皆、「極端な事をしなかった」、「コツコツと道理に沿って一途に歩んだ」ということが上げられます。誰が見ても普通で、「やりやすいことを積みあげた」故の「大成」です。
何事を成功させるにも「方法に因り」、その方法に因って私たち先輩が確かな実績を示し、後進を導くことが使命であるのです。
形を示し、人とのつながりを示し、多くの事績を示す。これらを示すことを言葉に因らず、形で示すことが大事です。このことが「後進を導く」こととなるのです。
目標を持ちますと、同じような目標を持っている周囲の人に目がいきます。そして自分よりすぐれている人が目につくのです。
そこで「焦りを感じる」、「劣等感を感じる」、誰でもが味わう経験ではないでしょうか。自分で信じてやっていながらも「焦る」、そして「自信を失う」。
それは「目標を持ったから」だよ、そこで初めて「真の目標が見えて来るのだぞ」と、諄々と説いて上げるべきでしょう。
その上で道理が道理であることを確かに行動を以て示す、これが導くことであるのです。
誰でもがやれて、「自分のものとできる」、ということは、一見平凡で、単調なことに初心者には見えるものです。夢を持って歩んでいる子供達が、途中でやる気を失ってしまう、モチベーションが落ちてしまうことの原因の一つは、なかなか目に見えて上達しない、うまくならないという、ジレンマからくるのです。
そこで大人は、明るくイキイキと、活力を以て基本の重要性を説き示すために、先人の事を説き聞かせつつ、自身も目標に向かっている姿勢を示すことが大事となるのです。
このことは、会社でも同じ事が言えるのです。
今夜は「にんげん学」大阪講座、大阪地区の皆さん、会場でお会いできることを楽しみにしております。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。               合掌