物心両面の安泰

おはようございます。

比叡山開祖である伝教大師様の「願文」という声明文を読み僧侶になった時から「皆様の安泰」を願っています。
安泰とは物心両面の安泰です。どちらが不安定でも安泰とはいえません。そんなことから「辯財天信仰」に入りました。辯財天様は「物心両面の安定、安泰を叶える力がある」からです。
「物心両面の安泰」。
辯財天様を祈ります「行記(ぎょうき・密教の修行法を書いたもの)」に「財を求むる者には財を与え、悟りを求むる者には悟りを与える」とあります。
そのようなことで長年「辯財天修行法」を行じてきた結果、研修に縁が出来、講演を行うようになり、「にんげん学」講座を行うようになったりと、その輪を広げています。それもこれも皆様の「物心両面の安泰を祈った結果」だと考えています。
「経営を支えるのは徳」であります。「にんげん学」講座で講義しました「大学」に「徳は本なり。財は末なり。本を外にして末を内にすれば、民を争わしめ奪うを施す。」という言葉があります。
「徳が基本であって、財産は末のことにすぎない」といっているのです。これが逆になって「本末転倒」すれば、人民を互いに争わせることになり、そのあげく、奪い合うような事態を引き起こすということです。
何か今の世の中を現しているような言葉だと思いませんか、これではいけません。やはり「徳を本」としなければ、それでこそ物心両面の安泰があるのです。
「徳は人間的魅力」となります。バブルに浮かれていたころ、基本である徳を忘れ財の追求に走った結果、魑魅魍魎(ちみもうりょう)としか言いようのない人々の暗躍を許したのです。
「徳」は、もともと私たちが身につけなければならないものです。社会人として立っていくためには、二つの条件が必要だとされてきました。それは「徳と能力」です。
それぞれの場で与えられた責任を果たしていくためには、まず「最低限の能力を必要」とします。これを常に磨く努力が望まれるということです。ただし、能力だけでは、まわりの信頼は得られません。そこで必要になるのが「徳」です。徳とは「人格・人柄」であり「人間的魅力」です。
徳を示す行動は、「地位や能力を鼻にかけて人を見下さない謙虚さ、大きく人を包み込む寛容性、あるいは、常に温かい配慮を忘れない思いやりの心、さらに約束したことは必ず守る信義の厚さ」こういったものが「渾然一体となって形成される」のが「徳」といってよいでしょう。
事業を発展させる基になるのは、経営者その人の持っている徳だということです。今の時代だからこそ徳を基にした経営を行い物心両面の安泰を計ってほしいのです。
徳のない経営者は一時は栄えても長続きはしません。明晩は「にんげん学」東京講座、「徳」の学びをご一緒し安定した人間経営を行って欲しいと願っています。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。               合掌