彼岸

おはようございます。

3月は「去る」とも言われます。春のお彼岸の前に多くの人が去るような事態が起きてしまいました。去ることで新たな出会いの喜びもありますが、この度の大震災での別れはあまりにもショックです。先週の金曜日、あれから丸一週間、私たちには早かったかもしれませんが、被災地の方々にはとても長い一週間だったのではないでしょうか。
しかしめげてばかりではいけないのも現実です。今でも避難所で困窮されておられる方が大勢です。一日も早く落ち着く先を手当てしなければいけません。50万人近い皆さんが避難生活、考えられないことですが現実です。
愛宕寺は百メートル前が海ですので津波は人ごとではありません。この度は下関には来なかったというだけのことです。
「彼岸」。
今日から春のお彼岸です、此岸から彼岸へ、今日笑顔で言葉を交わしていた人との突然の別れ、何とも言いようのない驚きと悲しみ。現実に起きてみないとわからない気持ちです。
当然古人は「こちらから、あちらへ行ったのだと考えた」のでしょう。お日様が昇れば西へ沈む、そして又夜明けがあり、新しい一日が始まる。亡くなられた人は西の彼方へ、未来の「住処へ行った」と考えるのが人として当然な考え方です。
西へ「西方浄土」を作った、大切な人が亡くなれば素晴らしい「浄く美しい世界、極楽浄土へ行った」と考えるのが当然です。未来、明日を夢見ない人はいません。
彼岸は「日願」でもあるのです。「毎日の願い」です。
浄い世界へ旅立った大震災の被害者の皆様の鎮魂と皆様のご先祖様の菩提を今日から一週間精一杯お祈りします。愛宕寺「春季・彼岸会法要」は午前10時からです、皆さん是非ご一緒にお祈り下さい。  
世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。               合掌