先人に学ぶ

おはようございます。

一人での研修、一人での工夫、一人での修行、このことが出来てきますと、裏表無く日々在ることができ、心に透明感が出ます。
実践してその後に反省し一人静かに基本に立ち帰り修練することが出来るようになりますと、人間的に言うところの「暖気、言うに言われない暖かみのある雰囲気を醸し出す」人間性がわき出るようになります。
自分のために修練できるようでなければ、修練は継続しません。人の為や、対処療法的に修練したとしても、それは相手がいなくなれば必要なくなり、修練を継続せず、人間性となるにはほど遠いのです。
「先人に学ぶ」。
私たちの世界は比較の世界でもあります。そして相対的な世界でもあります。あなたがいるから私が、私がいるからあなたが、といった具合にです。
このように観ていきますと、相手がいなければ存在価値がないのかと言いますと、そのようなことはありません、自分の周りは人という存在以上の物が相対しています。それは「自分」です。私たちは人と相対する以上に「自分に対している」のです。故に自分と他を比較して「喜んだり、悲しんだりする」のです。
喜んだり悲しんだりすることは決して悪いことではありませんが、落ち込むようであってはなりません。
ですから自分がどのような人間と成りたいのかが大事です。そのためにも「先人に学ぶこと」が重要です。どんな人間と成りたいのか、どのような人生を歩みたいのかです。
易経(えききょう)」に、「君子は以(もつ)て多く前言往行(ぜんげんおうこう)を識(しる)して、以てその徳を蓄(やしな)う」と言っています。
これは「先人の知恵と苦労に学べ」と教えているのです。「前言往行」とは、すぐれた先人の残してくれた言葉と、行動。それに学ぶのが、徳を身につける近道だというのです。
では、「前言往行」を学ぶにはどうすればよいのか、言うまでもなく、それを記録しているのが、古典や歴史の本です。私が各地で行っている「にんげん学」講座で「読み合わせをしている書物」でもあります。古典にまとめられているのは、先人達の知恵の結晶です。古典は実践的な教訓に満ちています。また歴史の本というのは、先人達の苦労の記録でもあります。
いま、私どもは、何か特別な苦労をさせられているように錯覚しがちですが、そうではありません。本質的に同じような苦労を先人たちは営々と繰り返してきたのです。それをまとめたのが、歴史の本にほかなりません。現代を生きる上でも、参考になることが沢山書かれているのです。研修も先人の知恵、歴史に学ぶのです温故知新です。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。               合掌
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