化する

おはようございます。

文化の日に褒章受章者の皆さんの履歴を拝見するのが楽しみです。長年一筋の道を歩まれた足跡を拝見しますと勇気がいただけるからです。
受賞された方はもちろん素晴らしいのは言うまでもありませんが、その方達の周囲におられるであろう沢山の方々の力を思うのも楽しいのです。受賞者皆さんがそれぞれにおっしゃっておられますように「皆さんのお陰です」という言葉に偽りはないのでしょう。皆さんのお力と思えばこその受賞ではないでしょうか、その謙虚さがあるからこそ様々な立場で素晴らしい成果をあげられたのではないでしょうか。
長い歴史が培ってきた文化をこれからも大切にしていかねばなりません。それでこそ平和な社会が実現されるのではないでしょうか。
「化する」。
これまでも書いていますが、化という字は「人偏は若者を表しています」、「旁のヒは先人、先輩、年上の人を表しています」。道理は「順序」でもあります。この順序を間違わない限り物事は確かに完成するのです。
それも強要されるのではなく、風によって花が咲くように自然に近い状態であればあるほど素直に「まねぶ」こととなるのです。そして正しく継承されて「化」する。
褒章を受けられた多くの皆さんは「先人の影響をうけて精進」されてきたのをみれば肯けるのではないでしょうか。強制、強要されたわけではなく、自らが「歩みを進めた」のです。それこそが「文化の風」です。
受賞された皆さんは「学んだ」のではなく「先人をまねた」方が多いのです。憧れを持ったからこそ一筋の道を歩み続けられたのです。
大人である私たち一人一人が「人を化する力を持っていることを自覚すれば」社会は素晴らしい文化の花が咲くのです。
四書五経の一つ「大学」に「一家仁なれば、一国仁に興り、一家譲なれば、一国譲に興り、一人貪戻(たんれい)なれば、一国乱を作(な)す。その機此(きかく)の如し。これを一言事(こと)を僨(やぶ)り、一人国(くに)を定(さだ)む」と。一人の人間が国を破壊し、一人の人間が素晴らしい国を作るという事です。文化を大事にしましょう。
私たち一人一人がその責任使命のあることを今の時代だからこそ自覚すべきです。一人の力がかくも偉大であるのです。文化の日を制定した理由もここにあるものと考えます。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。 合掌
 私たちは東日本大震災の復興を応援します。