遠慮

おはようございます。

「にんげん学」一宮講座ご出席の皆さんありがとうございます。孔子の語はやはり人生に処するに当たり素晴らしい示唆を与えてくださいます。全て実践の場でそのことを気づかせてくれることに感謝ですね、ありがたい。
「遠慮」。
家を作るにもビルを建てるにも設計図が必要です。家が欲しい、ビルを建てたいといっても「○○のような家」という具体的な設計がなければ作りようがありません。
このことは人生にもいえることです。「人生設計をいかに立てるか」です。中国、宋代の儒学者の「朱新仲(しゅしんちゆう)」が「人生の五計」について述べています。五計とは「生計」「身計」「家計」「老計」「死計」を指します。
「生計」とは、10才を児童と見なし、父母の庇護のもと、食事をしたり、気候に合った衣服を着たりといった、自分に与えられた生命をいかに大事にするかという計画。
「身計」とは、20才を大人と見なし、いかに身を立てるかという心構えをもって、志を立て考えを定める計画のことです。具体的には、志を高く掲げ、社会生活・社会活動をしっかりと行っていくということ。
「家計」とは、30〜40才の時期に、いかに生きてゆくかという命題を支えるための収入と支出の計画のことです。中年になると、利益欲、地位欲、財欲、名誉欲が高まると同時に、家族全員が仲睦まじく暮らしていけるかを考えなければなりません。
「老計」とはいかに年をとってゆくかという計画です。老いてゆくということは、老衰することだと思う人もいるかもしれませんが、そうではありません。もともと、老という字は「なれる」とか「ねれる」と読みます。ですから、「老計」とは、世間の体験を積んで、非常に練達した人の残りの人生の過ごし方といえます。
「死計」とはいかに死んでゆくかという計画であり、それはいかに生きるかに通じる計画でもあります。
朱新仲の五計を参考にして人生設計をたてたいですね。そこで孔子論語、衞霊公第15、12条に「子曰く、人、遠き慮無(おもんばかりな)きときは、必ず近き憂有(うれいあ)り」と。
意は「遠い将来を見通す配慮がなければ、きっと手近なところで心配事がおこるものだ」と諭してくれているのです。
人生欲があってもいいのです。しかし行き当たりばったりでは悩みと苦しみと心配事を引き起こすだけの生涯とするのです。
中庸には「何事も前もって準備していれば、必ず成就する。これに対して、前もって準備しなければ、必ず失敗する」と。
さてさて今日は楽しいチャリティゴルフコンペ。しっかりと準備をしてご参加のことでありましょう。楽しみにお出かけください。ナイスショット!!!かな?、きっとでしょう。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。 合掌
 私たちは東日本大震災の復興を祈り応援します。