中日

おはようございます。

今日は、お彼岸の中日(ちゅうにち)、秋分の日で休日、お墓参りに出かける方が大勢おられることでしょう。いいことです、ご家族そろっておまいりください。
明日は心華寺「秋季・彼岸法要施餓鬼会」午前10時からです、日曜ですご家族でおまいりください。
連休が多いですね、お仕事の方も沢山おられるでしょうが、今月は休日が目立ちます、こんなときこそしっかりと気を引き締めたいですね、せっかくの休日が台無しにならないように。
「中日」。
私たちは、初日、中日、結願(けちがん)といって、節目を設け事を進めます。意識を大事にします。意識することでチェックを怠らなくする。同じ事を繰り返し、同じ事にならないのが現実。同じ結果であるならば変化のないことですから、道理に外れているのです。
お彼岸には必ず六度の修行、六波羅蜜の修行を行い、自らを救い、他を導き、度することを行っています。度は「救う」、または「チェックする」ことです。
六波羅蜜行はご先祖に感謝、また日頃の己を反省する6つの実践徳目です。
1、布施波羅蜜行は、分かち合い、喜びを分かつこと。施しを行なうときにはある動機が必要不可欠です。それは、一切の見返りを求めず(そういう心を持たず)、他人の幸せを心から祈るということです。つまり、ギブアンドテイクでは決してないということで。見返りを求めないということは、「自分はこれだけの布施をしたのだ」と偉ぶることもなく、逆に 「自分はこれだけしかできなかった」と卑下することもないということです。自分でできるだけの布施を行ない、布施ができること自体が「有り難い」と思えることによって、自分自身の仏性が磨かれるのです。
2、持戒波羅蜜行、戒律を守ること。身を慎むということです。特に、布施を行なうことによって、ややもすると驕り高ぶってしまいそうになる気持ちを慎み、布施させていただけたそのこと自体に感謝できる心になることが大事である、ということを説かれたのが持戒であるとも解釈できます。仏の教え(戒め)をよく守り、人間らしい正しい生活をすることを説かれたのが持戒です。
3、忍辱波羅蜜行は、耐え忍ぶこと。あるいは怒りを捨てること(慈悲)。忍辱とは、他に対して寛容であり、どんな困難をも耐え忍ぶということです。持戒によって、歯を食いしばって教えを守るというたんなる忍耐ということではなく、そこに寛容さを兼ね備えることが忍辱の教えるところなのです。
4、精進波羅蜜行は、努力する事。精進とは、たゆまず純粋に努力すること。一時的な持戒、ある一時のみの忍辱ではなく、一心不乱に継続して努力する事こそが精進の本来の意味です。
5、禅定波羅蜜行は、特定の対象に心を集中して、散乱する心を安定させる事。禅定とは、どんな事が起こっても迷ったり、動揺したりせず、静かな精神を保ち、常に真理に心が定まっている状態をいう。継続して行なう精進も、常に落ち着いた心で行なう事が大事であると説かれる。
六、智慧波羅蜜行は、物事をありのままに観察する「観」によって、思考に依らない、本源的な智慧を発現させる事。智慧とは、真理を見極め、真理によって判断、処理できる能力をいい、仏教徒が目指す最終到達点であり、仏の智慧という事です。仏教でいう智慧とは、単なる知恵(知識)ではなく、真理を認識しているという事が大前提であるとされます。そして、この仏の智慧は、布施から禅定までの五つの徳目を修行する事によって完成されるものであると教えられています。
以上の六波羅蜜行の実践は、人を救い世を救う理想的な仏となる為に欠く事のできない条件です。具体的に出来る事から少しずつ実践し、仏の境地へ一歩ずつ近づいてゆく事を仏教ではすすめているのです。
お彼岸に六波羅蜜行を行うことで己を確かにすればこそご先祖様も安心しお喜びになります。お中日のこれまでの三日を振り返り、これからの三日を確かに致しましょう。六波羅蜜の一つで良いのです、そうすれば後の五つはついてきます。
一日に一つ、春秋の彼岸に怠らずに励みましょう、それによって新たな感謝が生まれ使命感にもさらに目覚めます。明日の法要は午前10時からです。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。 合掌
 私たちは東日本大震災の復興を祈り応援します。