積徳は難い

おはようございます。

11月、霜月、10月末に木枯らし一番がふき本格的な冬、今月もよろしくお願い致します。私は東北の生まれですが寒さは苦手です、夏も苦手なのですが、これも勝手なことだとはわかっているのです。一人ぶつぶつ(仏に仕えているからではありません?、下手なシャレ)いいながらも勤めには励んでいます。ぶつぶつは人前では言わないほうがよろしいですね。
「積徳は難い」。
先日も報恩の大事を書きました。私たちが今このように仕事を為し、収入を得られるのは皆先人のお陰です。庭の木々が少しずつ色づき、葉を落とす様を見ていますと四季の有り難さ、自然のありがたさ、そしてそんな中での「在り方」を教えてくれた先人に感謝しなければなあ〜とつくづく感じるのです。
菜根譚前集95条を思い出しました。「祖宗(そそう)の徳沢(とくたく)を問わば、吾が身の享(う)くる所の者是(これ)なり。当に其の積累(せきるい)の難きを念(おも)うべし。子孫の福祉を問わば、吾が身の貽(のこ)す所の者是なり。其の傾覆(けいふく)の易きを思わんことを要す。」。
意は「先祖が残してくれた恩恵とは何かと問われたならば、現在、自分自身が受けている恩恵こそがそれである。それは、積み重ねることがむずかしいということを覚えておくべきである。
子孫に残そうとする幸福は何かと問われたならば、現在、自分自身に残そうとする幸福こそがそれである。それは、かたむきくつがえり、だめになりやすいということを考えておく必要がある。」。
いかがですか、この言葉、なかなかに深いものがあります。しかし先祖、先人の積み重ねてきた恩恵、そしてそれを積み重ねてきてくだされた努力があったからこそ今があるのです。積み重ねることの難しさを知ったとき私たちは如何にあるべきかがわかるはずです。
私たちが孤独になったり、人様が慕いよってこない、繁栄しないのは、それなりの理由があります。それは、「感謝を知らず謙虚、バカになれないこと」にあります。
本当に利口であるのであれば、どなたとでも親しく交わることが出来るのです。知識のないことを知り、上には上がいることを知り「自分を確かにしている人は背伸びをしません」。ところが利口が本物でない人は威張り、知識不足の人が見栄を張り結果「人を失うという」、どちらも己を知らず、恩を知らず、感謝を知らない故に犯す愚かさです。
徳を積み重ねることの難しさ、これを知れば、今日携わっている仕事を疎かにできるはずもなく、するはずもないのです。
昨日まで誠澄は約15キロの「懺悔練行」でしたが、今朝からは33キロ、今朝は寒さもあり時雨れています。私の始めた行を受け継いで行ってくれる、これもありがたいことだと思っています。これからお勤めをして先月のお礼と今月の安泰を祈ります。
先人が積みあげて下された仕事に感謝し、だめになりやすいことを知り、しっかりと今月も祈り学びましょう。今夜は「にんげん学」一宮講座です。会場でお待ちしております。
冬(試練)来たりなば春遠からじ、この季節に未来を思いしっかりと学び(肥やしを施し)基礎固めを確かにした人が素晴らしい芽を春には出すことがかなうのです。今月も素晴らしい一月となりますよう。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。 合掌
 私たちは東日本大震災の復興を祈り応援します。