己を知る

おはようございます。

寺で修行、といいますと多くの皆さんが何か特別な感じや思いを持ちませんか?、特別な感じ、思いとは?「一身上、人に相談したりすることは人間的に弱い人間のすることだ」もしくは「脱落者が行く場所」という思いがあるのではと私は感じています。
果たしてそうでしょうか、私は逆に「勇気ある人」と感じています。「確かな人間性を確立したい」と考えるのは「真に自分と体面、向かい合っている」と私は考えているからです。
素直に豊かに在りたいと考える人が寺にやってくるのです。そしてシンプルで素直な考え方ができるようになって帰って行かれます。そして毎月充電、リフレッシュに戻るのです。そして少しずつ大きくなる、凄いといわざるを得ません。私は師は二人持つべきだと考えています「人生の師と、仕事の師」です。師を持ちたい、コーチをしてほしい、チェックをしてほしいと考えたときから人生は初めて始まるとも考えています。そのような思いをする方が寺に来られ己を磨くのです、皆様もどうぞお出かけ下さい。
「己を知る」。
富みたい豊かになりたいと考えている方が多いと思います。であるならば「心学」を修すべきです。いくら知識、技術を得ても「心を修めていなければ富むことは難しい」と考えます。貧富になるかならないかの理由は、その人自身の心の中にこそ隠されています。お金に対して常に謙虚に接し、使うべきところで使い、貯めるべきときには貯めておくことです。
私たちが常としています利他の精神はもちろん大切ですが、逆に、自分の能力をわきまえずに分を超えてしまいますと、自分のみならずまわりの人間をも苦しめることとなるのです。(要するに見栄は張らない、良い格好もしない)。
私はこのように考えています「お金持ちになることも貧しくなることも、平和も安定も争いも滅亡も、すべてよそから来るのではなく、自ら招き、自ら求めるものだ」と。
行雲流水(空を行く雲と流れる水。物事に執着せず、淡々として自然の成り行きに任せて行動する)が私の心がけているありかたです。難しいことですが、我を出さないことは心がけています。ですからすべて「与えられた」と考えるのです。
自分で得た、自分の努力で得たなどと考えたことはありません(格好良すぎますかね〜)。皆様の心の豊かさ、大きさで与えら授けられたのです。「貧となるか富となるかは偶然ではありません」。「富にもよってきたる原因があり、貧にもよってきたる原因がある」のです。
生まれてこの方、修行中も現在も何一つわが物はありません、無一物です。幼少の頃は両親に与えられ、長じてからはお山で師に与えられ、社会に出ては皆様に与えられたのです。このことを知ることを「分を弁える」といいます。ですから「惜徳(せきとく)」を大事にします。惜徳、徳を惜しむとは「先人や両親、師、物の本や教えの徳を大切に実践すること」です。要は教えられたことによって様々な気づき、生き方が出来るようになったということです。自分一人で大きくなったと思うような者は愚か者です。昨日も書きましたが独りよがりになってはいけません。
教えを大切にして「分を知りこれを守る人は、はじめは貧しくても必ず富む」ことを知ったのです。これまでいろいろな人を拝見していて「金持ちになったり貧しくなったりする原因は、天にあるのでもなく、地にあるのでもなく、また国家にあるのでもなく、ただ人々の心の中に在る」ことも知りました。
そして「心を貧に置けば富を得、心を富みに置けば貧になる」こともいろいろな人を見て思い知らされたのです。寺では与えられた物で暮らしを立てます。今現在私の暮らしをご覧になる方は無一物だった三十数年前を想像できないと思いますが、今でも貧を思い暮らしています。皆様に支えていただいていると感謝するからです。
お金や物が豊かにするのではありません、お金や物がなければ豊かな暮らしができないなどという思いで人生に対してますから分を弁えることも出来ず、取らぬ狸の皮算用で貧乏を招くのです。
今夜は「にんげん学」一宮講座、「心学」の講座です、出世して、お金持ちになったから豊かな暮らしが出来るのではありません。「心の存在を知らなければ何時までも足らぬ足らぬの貧しい暮らしをする」ことを知ってください。
今夜は会場と開始時間が変更になっています。会場は「料亭 吹原、TEL:058(388)3250。岐阜県羽島郡笠松町柳原町50−1」お問い合わせはTEL:0586-72-4501。一宮マツダ販売(株)・後藤様までお願い致します。受付は5時半、開講は6時です。
明晩は「にんげん学」東京講座です。今月は従来通りの6時半受付、7時開講です。東京地区の皆さん明日楽しみにでかけます。会場でお会い致しましょう。今日も素晴らしい一日となりますことをお祈り致します。 

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。 合掌
 私たちは東日本大震災の復興を祈り応援します。