新たな

おはようございます。

今夜は「にんげん学」小倉講座「老子を読む」第一回。老子は「有」に先だって「無」を説き、「伸ぶる」に見ずして「屈する」に見、「学を絶てば憂無し」と言い、「大道廃(だいどうすた)れて仁義あり」と言い、又「正言は反の若(ごと)し」との立場から、「柔弱謙虚」などの「消極主義」を絶叫して居ったことは𠑊たる事実です。また「知る者は言わず、言う者は知らず」とも言い、人間思想はこの種の一面が常に存在するものでありましょうし、持たねばならない思想と考えます。
「新たな展開」。
昨年末から新しい事業に取り組んでいます。本当はこの世界に入ったときからと言ってもいいかもしれません。新しいといいましても、まったく別な物ではなく、枠を拡げるといったほうが適切かも知れません。これまで私が行ってきた事の上に載せ発展させたいと考えています。
事業といいましても「NPO法人」の設立。寺という概念を超えた「施設・場作り」です。「にんげん学」を始めた動機も「オーム真理教の殺人事件、人間破壊事件」です。既成の宗教家としての非力感。人を幸せにするはずの教えが何の影響も与えることが出来ていなかった反省から広く宗教という概念を離れ「人間はどうあるべきか」という考えを持って欲しいと願って「にんげん学」と称し始めたのです。
悪い人間、気にくわない人間がいるから排除するという革命思想、排他思想からは平和は生まれず、闘争が生まれるだけです。革新してこそ平和はもたらされるものだと考えています。
イジメ、DV、登校拒否、子供への虐待、親への虐待、出社拒否、理由無き反抗、鬱病、借金、オレオレ詐欺等々、これらは何も特別、特殊な人間がなってしまうのではありません、被害者意識を持つことも同じです。
頑張ってみてどうしようもなくなったときの「待避所・避難所」を作りたいのです。私は比叡山という場所、空間で救われましたが、これは特殊であると考えています。待避・避難することは弱者、弱いから避難・待避するのではありません、「避難するのは賢明な選択」です。待避し力を蓄え改めて出発するのです。
勇気がある人が避難できるのだと考えています。しかし世間の多くの人は難を避けることは勇気のないこと、弱い人がするものとまったく違った見解を持っているようです。私から言わせればそのような行為は「何も為らない見栄」です。
人並みってなんでしょう、人と同じようにとはどのようなことでしょう。ルールの大事はわかりますが、何故ルールが必要なのか、なぜ人並み、人と同じようにしなければ、という思考を持たない前に「守って当然」という考えが多くの「孤立無業」という悲しい造語で表される人を生み出したのではないでしょうか。
余りにも機械的になり、考えるという思考を持ちながら、真に自分のためになる思考を捨ててしまったように思えるのです。周囲の物はスイッチ一つで動く、お金というジョーカーを持っていれば何にでも変わる、力がありながら自分の為の真の力を発揮しようと考えられなくなったのではないかと思うのです。自分自ら考え行動するという喜びに気づく前に機械的社会が目の前に在った不幸です。自分の身体が一番自身のいう事をきかないことを知る前に道具の便利を知ってしまった不幸です。
「自分の身体がいう事をきかないことを知ってから学ぶ事、考えること、道具を使うことに感謝できる」のです。
人間はそんなに利口ではないと私自身を長い間生きてきて感じています。必要と考える状況がなければ必要とは思わなかったからです。
老子的世界の空間作りをしたいのです。学ばなければ社会に通じないという脅迫概念を持たずに明るく楽しく生きる。出世せずとも、給料が上がらずとも共に力を合わせて歩む人間関係、そして諦観です。自分の利益を生み出すために必要な人間作りではなく、支え合う社会、理想の社会です。理想を追い求めるために必要なのが支え合う人間愛ではないでしょうか。
それを通じて人間形成を成し、いわゆる生産性社会の中にもどれるようにする「避難所・待避所」作りです。協働生活をしながら、自分の知的能力、労働能力の在ることに目覚め、人様の為に働く喜びを感じていく空間作りです。
NPOですから営利ができません。どうぞ皆さん惜しみない協力をお願い致します。実働くださる方、金銭的にご支援くださる方、知的応援をくださる方多種多方面の皆様のお力を仰ぎたいと願っています。若い人たちの中にも多くの方々が今のままではと考えておられる方は多いのではないでしょうか、どうぞ率先してお力をお貸しください。若い皆様方のお力が世の中を変えていくのです。
今夜は「にんげん学」小倉講座、老子第一回、どうぞお集まりください。会場でお待ちしております。今日も素晴らしい一日でありますよう。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。 合掌
 私たちは東日本大震災の復興を祈り応援します。
写真はJR下関駅近くの下関港国際フェリーターミナル。パスポートが必要ですよ皆さん。