己の為

おはようございます。

昨夕下山しました102名の新人の皆さん、お疲れ様でした。慣れないことで戸惑いも多かったことでしょう。体感したことは必ず役立ちます。どうぞ真摯に社会生活に対してください。
心華寺の新入社員の研修もいよいよ明日一日で一段落、今日明日と20名の皆さんと共に学びます。私は論語、憲問(けんもん)第14、25条に「子曰く、古(いにしえ)の学者は己の為にし、今の学者は人の為にす。」という思いでご一緒に学んでいます。
「己の為に」。
「何のために学ぶのか」ということは一人の人間の一生を左右する問いかけではないでしょうか。私たちは幼少からも今日でも学ぶ事の大切さをいろいろな場所で、いろいろな人から教わります。日々の暮らしの中から気づきも得ます。また私も学びの大切さをお話しします。
上に書いた論語の条を自分に言いきかせ、人様にもこのように在って欲しいと願っています。
上の条を表面的な字面から読みますと、何か利己的な感じがしてしまいます。仁、利他を説く孔子の話ではないのではないかとも受け止められかねません。意は「昔の人は自分を創るために学び、今の人は他人に見せびらかすために学ぶ」と孔子は言うのです。「見せびらかすための学問には意味がないという」ことを言っています。私も同感です。
自分を創るために学ぶとは具体的に何を指しているのでしょう、「あらゆる艱難辛苦にあっても動じないように、自分を為(おさ)めていく。自分を創るのは利己のためではないのです。世のため人のために自分を役立てるには、自己の徳を大成し、自己の才能・能力を錬磨、向上させる。」これが自分を創るための学びです。
いくら知的スキルをインプットしていても、社会の中でどのような荒波が寄せてくるかもわかり得ないのです。「人は高い精神を持つべき」です。精神とは「人の心の中に蓄えている力であり、エネルギーであります」。これは私たちの「意識や思想を形成するものであり、価値観が昇華されたものです。」。
さらに言いますと「人が有する信念となり、正大な強い意志ともなる」のです。ゆえに「富貴をもってしても惑わすことができず、貧賤であっても志を変えることなく、権勢に屈服せず」となるのです。ひとは「このような高尚な意識が潜在しているのであり、それを目覚めさせるために学び養わなければなりません、そのための自分を創る学、心学」が大切です。今日も素晴らしい一日となりますことをお祈り致します。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。 合掌
 私たちは東日本大震災の復興を祈り応援します。
写真は作務(草引き)、茶礼、ボイスセラピー、実践目標発表。研修生の皆さんご苦労様でした。今日から実践、事上磨練、過ちて改めざるこれを過ちといいいます。改めるに憚ることなかれです。