一陽来復

おはようございます。

朝夕は冷たいですがやはり清明を過ぎますといよいよ春らしくなり、うぐいすも鳴き方がうまくなり陽射しも明るく気持ちもさわやかになります。二十四節季を古人が伝えてくれたことに感謝したいですね。自然の移ろいの中に営みを教え、心を練り上げる糧とせよと、ありがたいことです。
外物に心を奪われてはいけませんが、外物の刺激があればこそ精神が錬りあげられ高められることは間違いがありません。自然の移ろいが人の心の移ろいの是非を教え気づかせてくれます。だからこそ言葉のない自然から学び人生の糧とすべきだとしみじみ思っています。
一陽来復(いちようらいふく)」。
菜根譚後集111条「草木も纔(わずか)に零落(れいらく)するや、便(すなわ)ち萌穎(ほうえい)を根底に露(あら)わす。時序(じじよ)は凝寒(ぎようかん)すと雖(いえど)も、終(つい)に気を飛灰(ひかい)に回(めぐ)らす。粛殺(しゆくさつ)の中にも、生々(せいせい)の意、常に之(これ)が主となる。即(すなわ)ち此(こ)れ以(もつ)て天地の心を見るべし。」。
意は「秋になり草木の葉も枯れ落ちるや、たちまち葉の落ちたあとに春の芽ばえを見せている。四季はめぐりめぐって冬の凍りつく寒さになったといっても、それもやがては二十四気の変化を知らせる灰の中に、一陽来復がめぐってくる。
このように、秋に草木の葉を枯れさせるきびしさの中にも、春には草木を生々繁茂させる生命力があり、常にこれが主となって四季がめぐっているのである。これによってこそ天地自然の心を知ることができる。」。
自然に四季があるように人生にも四季があると考え歩むことだぞと教えるのです。でなければ英気を養い力を蓄えることも、柔軟性のある強さも養えないことを知るべきだというのです。
先日から「事上磨練」の大切さを書いております。机上の知識は大事です、それを確かにするには現実の動きの中で、教えをどのように生かすのかを体感し体得しなければいけません。でなければ縷々変化する現実に対応できないのです。知識は大切ですが臨機応変に対応する己を養う学びに気づくことが肝要です。
困難な事態が生じた時こそ「一陽来復の萌しあり」と菜根譚が教えるのです。肝っ玉を据えて強い意志で学び直せるか否か、年々歳々繁栄できるか否かがあります。知識を学んでも深めもせず、心を練り上げることもせず、不平不満を言っているだけでは、縷々変化している現実からどんどん置きざりにされます。それは世間様が不親切なのではなく、動きの中で進化していることに気づかない自身の怠慢であることに気づくべきです。
一陽来復がめぐってくるのが自然の季節であり、人間、人生の季節でもあります。だからこそ修練を怠ってはなりません。時は必ずめぐるのですから。「冬来たりなば春遠からじ」です。
今日は第二日曜ですので心華寺「水子供養祭」です。午前10時からです、おまいりをお待ちしております。「あなたしか知らない存在」大切にしてください。
昨日「NPO・心の華」の拠点探しにご一緒いただきましたKさん、Iさん、Sさんお忙しい中ありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。明日午後1時から有志の皆様に心華寺にお集まりいただき「NPO設立準備会」を開きます。明日もよろしくお願いいたします。
明晩は「にんげん学」京都講座、明後日は大阪講座です。両講座共によろしくご参集ください。そして18日は一宮講座、19日は東京講座と続きます。新しい週は各地の皆さんとお会いできる楽しみで嬉しくなります。各会場の皆さん待っていて下さい。今日も素晴らしい一日となりますことをお祈り致します。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。 合掌
 私たちは東日本大震災の復興を祈り応援します。
写真は昨日「NPO心の華」活動拠点探しに行ったおりに撮ったもの、橋の欄干のモニュメントと、皆さんとお昼をご一緒した中華料理屋で面白い中華まん。思わず注文してしまいました。