一歩譲る

おはようございます。

寺に常時いるのは私と弟子の誠澄と二人、零細企業の典型。二人で力を合わせ皆様のお役に立ちたいと考えています。皆様の家庭でも会社でも規模の違いはあると思いますが、必ずチームで行動し経営を進めています。
社会のお役に立つには当然のこととして「内の和」が肝心です。和が乱れていたのでは「心が内向きになって外のことなど考えられない」からです。社会のため、お客様のためと口ではいいながら「内側が不安定では」それどころではありません。
家庭内や会社内の不和は体が病気で蝕(むしば)まれていることと同じです。体が不調であれば自分の事で精一杯となり、人の事などは到底考えられる余裕などは起きては来ないのです。
機械も不具合が生じたら修理しないと機能を発揮しません。このことを考えれば先ず内側の安定が如何に大切かが見えてきます。
「一歩譲る」。
人生を楽しくするためにいろいろな思考、行動が考えられます。「一歩譲る心で行動する」ことも一つ。「態度を改めるのは自分」という思考が一つ。こんなことぐらいと思われるかも知れませんが、流れが悪くなるのは「どこか詰まっているから」です。
リーダーは(リーダーに限らず誰でも)先ずその事実を自分の上に置いて考えるべきです。どうしても上位者は「自分は出来ているという無意識の慢心がある」からです。
たとえば、「ひとつ屋根の下で二人がいがみ合いを続ければ、いずれは家庭(会社)は壊(こわ)れるのです。賢明になって言い方が悪かったと詫びれば、相手を受けいれる心が広がるのです。
いがみ合う二人がともに自らが正しいと言い続ければ、いずれ罵(ののし)り合うようになります(社内の上下世界では言葉には出て来ない場合がありますが言葉に出ないからこそ反論しているのだと察することです)。穏やかな気持ちになって「あながた正しい」と言って認めてあげれば、心がはじけるほどの喜びが湧いてくるのです。」。
いかがでしょう。人に一歩譲ることで「和が生まれる」のです。せちがらい世の中だからこそ内側の安定、譲り合いの心を大切にして、誰彼が悪いと云々する力を人様のために用いる力とすべきではないでしょうか。内側を改善することが先決であるのです。
「態度を改めるのは自分次第」。「仕事はお客様がくださるのです。この真理、道理は変えられません」。会社内で部下や上司、同僚に接する態度は自分次第でどうにでもなるのです。少しばかり譲ったとしても、害がでるどころか、心を開き通い合うようになるのです。
内側が面白くないようでは外に行ったとしても良い表情など出来るはずもなく、お客様が喜んでくださるような発想も出来得ようはずもないのです。一番大切であるはずの家庭内、社内(身内、仲間)で譲る心が起きない、謙譲の美徳を醸し出す土壌がないのですから、当然と言えば当然かも知れません。
部下(上司や家族)に対して厳しい態度をとるのは、その相手が許せないからであります。しかし、相手を許せないほど自分は立派な人間でしょうか?はなはだ疑問です。そう反省する謙虚さがあれば、言葉も表情も自然とあたたかいものに変わるのでは?ないでしょうか。
内側を楽しくしましょう。楽しくするために「一歩譲ること」からはじめてみましょう。そして「改めるのは自分次第である」ということも。「大学」に「一家仁なれば、一国仁に興(おこ)り、一家譲なれば、一国譲に興り、一人貪戻(たんれい)なれば、一国乱を作(おこ)す。その機此(きかく)の如し、此を一言事を僨(やぶ)り、一人国を定むと謂(い)う。」一人の人間が思いやりを以て譲れば素晴らしい国を作り、一人の人間が貪れば乱を起こし、破壊してしまうということです。たった一人の人間の言動が国を興し、国を亡ぼすというのです。
今日から一泊二日M&Uスクールが開講されます。受講生の皆さん気をつけて入山ください。楽しみにお待ちしております。今日も素晴らし一日となりますことをお祈り致します。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。 合掌
 私たちは東日本大震災の復興を祈り応援します。
写真は宇治橋から上流の景色、木の種類で若葉の濃淡が鮮やかです。古人はこのことを「山が動く」と称しました。春から初夏にかけ、四季を通じ様々な姿を楽しませてくれます。自然の美しさには言葉もありません。