向上心

おはようございます。

比叡山開祖・伝教大師様の言葉に感動し私は仏の道に入りました。坊さんになるというよりも「己を忘れて他を利する。一隅を照らす・ポストにベスト」という指し示された方向性を大事に歩みたいと考えてのことです。何の魅力もないと考えていた私、与えられた場所で精一杯やればいいのであればできるかなと思ったのです。この言葉はものすごい言葉です。「利他(りた)」を「自利」とすることですから、これは大変なことです。
利他を「愛」という言葉に変えてみるとわかりやすいかもしれません。「愛することを喜びとする」ことです。愛しても、「相手から愛されるとは限らない」のです。打算ではないのです。頭では理解出来たとしても実際行動した上で言い切れるか、ほとんどの人は難しいのではないでしょうか。「愛したら愛されたいと思うのが人情」です。
ですから私は人様からの「好意には必ずお返しします」、それが人情です。それが感謝です。皆さん鶴でも亀でも雀でも恩返しはしますよ。人間はなおさらでしょう。感謝は恩返しです。
「向上心」。
私の考えですが、お大師様はとても人が好きだったのではないかと考えています。人の争いには多くの原因が考えられますが、やはり人間関係です。男性と男性、女性と女性、男性と女性、姑と嫁等。嫌な言葉ですが「嫉妬」から争いが生まれるのではないでしょうか。
しかしこの嫉妬は自分より桁違いに偉い人や優れた人にはわかないものです。同じと思っているか下だと思う人間に対して感じる感情ではないでしょうか。
そこでお大師様は「高い理想を掲げ、醜い争いをやめよ」と言いたかったのが一つにはあったのではと考えます。人様に対して尊敬の念を持って関係を保てと教えたのではないでしょうか。
嫉妬は自尊心が傷つき、劣等感が生まれてきます。それを回復しようとして、闘争的な態度、形を取ってしまうことが多いのです。
しかし嫉妬は見方を変えれば非常に人間的な感情です。人と争う根底には嫉妬というエネルギーが確かに存在しています。それは自己主張ともいえますし、失地回復ともいえます。
自負と自信喪失の間を激しく揺れる感情、私は中学生のある時、不出来な私はこの感情が闘争心と変わったことを覚えています。それから豁然と私は人に対する嫉妬心を自己実現のエネルギーにかき立てたのだと思っています。
その延長線上に「お大師様の言葉と出会えたのだ」と感じ感謝しています。嫉妬心がただ単に人に向けられたときから不毛の人生と化すのです。
何か人様に嫉妬を感じたとしたら新たな開眼のチャンスととらえ、大いに自分の向上エネルギーに向けてください。明晩は「にんげん学」小倉講座、九州地区の皆さんお会いできますことを楽しみにしています。今日も素晴らしい一日でありますよう。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。 合掌
 私たちは東日本大震災の復興を祈り応援します。
写真は愛宕寺に入る「幸せ小路」、まるでハワイの高級住宅街(近所です)。前の埠頭で釣り上げていた小アジをパチ、宙を飛んでいるようですね〜。ランドマーク海峡夢タワーが海面に。