争う愚

おはようございます。

「にんげん学」大阪講座ご出席の皆さんありがとうございます。老子は繁茂、繁栄に真実を見るのではなく、衰退、虚、無にその真実を見よと説きます。
なるほどと老子を読みますと納得します。もちろん夢に向かうことは大事であることは言うまでもありません。老子は脚下照顧、足元を確かにしなければ「転ぶぞ」と教えるのです。頭の先だけで思っていても根本を確かにしなければ成長も進化も摂理に反するぞ、というのです。それは「争う愚を戒める」からです。
「争う愚」。
万物はどれもこれもすべて盛んに成長しているが、老子はそれらがまた「もとに返っていくのが見える」といい、回帰することに気づけ、と教えるのです。何故成長繁茂するのかの道理を確かにしなさいと教えるのです。芽吹き花咲き、稔り、枯れるという循環、そして枯れた時季に新たな物を養い、季節が来たれば芽を出すことが出来るのです。心新たに一からの出直しが摂理です。
私たちは一度の繁栄があると元に立ち返ることをせずに、繁栄の時点から新たな事を為し、失敗をしてしまうのです。繰り返されるのが常道、自然の理です。困難に遭ったとしても危険に遭うことのない人生と為すには「心学を修め」知らず識らずに犯されてしまう「己の慢心を戒める」ことしか方法はないのです。
過去の経営者、現在の経営者、リーダーたち、そして多くの方が幸せを願いながら達成しない栄枯盛衰の多くが「無意識裏に生じた一瞬の慢心からの滅亡」です。真理を知らない人は「我を張ってしまう」のです。しかし常道、真理を知り「心学を修める人は明智となり、誇りを持つに至ります」。このような人は我を張らず、「先憂後楽の人」故に、「過ちを改めるに憚(はばか)ることなかれ」を心情としていますから「さっと過てば修正する」ことができるのです。
我を張る人は、言葉で争い、繁栄を争い、為すべき常道を忘れ結局は自他共に不幸へと導くという最悪の結果となるのです。我を張る人は「常道を知らず、我欲、自分の力で繁栄があるという大きな錯覚がある」のです。故に「我を張り人と争い、正しい意見を聞きいれない」のです。
「多くの人を幸せにする喜びの常道に目覚める」ことを願うばかりです。「多くの人ということがキーワード」です。我欲(自分だけの満足)の心の中には「利他はなく」故に社会から必要とされず、社会のために繰り返されるという継続はなく、継承者も現れないのです。故に滅亡するという道理から逃れられないのです。
我を張り争う愚を犯さないために「修己治人の学(己を修める故に人様をも導く学)」が肝要です。明晩は「にんげん学」一宮講座、「論語を読む」です。会場でお会い致しましょう。明後日は、第11回・心に華を咲かそう会・中部地区「東日本大震災復興チャリティゴルフコンペ」です。共に沢山の皆様のご参加をお待ちしています。
今日の一日が充実した素晴らしい一日でありますよう、お祈り致します。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。 合掌
 私たちは東日本大震災の復興を祈り応援します。
伊丹から参加いただいております菓子匠「寶樹庵」さん差し入れの「あんこプリン」、ごちそうさまでした。毎月珍しいお菓子ありがとうございます。


Kさんが毎回参加者の皆さんにと作ってくださりますサンドイッチです。Kさん、ごちそうさまです。

講座が終わり外に出た街路樹に黄色の照明が、何かホッとしました。

幻想世界に行くように感じて思わずシャッターを。