九思

おはようございます。

「にんげん学」一宮講座ご出席の皆さんありがとうございます。各地の講座で得られる喜び、それは同志、共に学ぶという朋が目の前に居てくださる喜び。それ故に気づき、切磋琢磨できる新たな動機とできる。ありがとうございます。
心学は文々句々、理屈を頭の中に詰め込むためではありません、行動、体現することです。皆さんの行動を拝見し、毎月お出でいただく姿勢を拝見しますと、恥ずかしくないようにしなければと新たな気持ち、向上心が高まるのです。
学びは知識として学ぶ事も大事ですが、社会、世の中の動向を確かに見る目とする、人様を拝見したとき、人を誤解することのないように確かに観ることが学びの根本でもあり、その上で自身の行動の過ちを少なくすることが大事です。
「九思」。
「きゅうし」と読みます。昨日一宮講座で学びました。私たちが「身の行いをなすに当たり、特に思いを致し、念願して行動せよと孔子は教えます。
論語、季氏(きし)第16、10条「君子に九思あり。視(み)るには明(めい)を思い、聴(き)くには聡(そう)を思い、色には温(おん)を思い、貌(かたち)には恭(きよう)を思い、言(げん)には忠(ちゆう)を思い、事には敬を思い、疑(うたが)わしきは問いを思い、忿(いか)りには難(なん)を思い、得(う)るを見ては義を思う。」。
意は「孔子言う、君子には、身の行いをなすに当たり、特に思いを致して念願することが九つある。一つは、物を見る場合に、誤り無く明らかに見たいと考えることである。(黒白を誤ることはもとより明を失うことであるが、人には色眼鏡をかけて物を見ることがある。これまた不明であって、君子はそれらを斥(しりぞ)けたいと念願するのである。)二つは、物を聞く場合に、さとく明瞭に聞き分けたいと念願することである。(この場合も、世間には人の言葉を自分の私心によって無理に誤解し、曲解して聞き取ることがある。君子はそれを斥けて聴を念願するのである。)三つは、自分の顔色容貌は常に温雅(おんが)であるように心がけることであり、四つは、自分の態度は常にうやうやしく慎みのあるように心がけることである。(以上の四点は天から授かった五感を正しく働かせようとする心がけである。)次に五つには、自分の言葉は心の誠から出すようにと心がける。六つには、事を執(と)り行う場合には、過ち無く執り行うように心がける。七つには、疑問に突き当たった場合には、下問(かもん)を恥じず、すべて人に尋ね問うよう心がける。八つには、忿怒(ふんど)の情の起こった場合には、一時の怒りのために、後難(こうなん)をいたしはせぬかと、その点に思いをいたす。九つには、利得に直面した場合には、それを得ることが正しい道理に叶っておるか否かについて思いをいたすのである。(この後の五者は、外部の事物に接する場合の君子の願望である。)
リーダーには、九つの心得があるぞというのです。「1、的確に見る。2、誤りなく聞く。3、表情を穏やかに保つ。4、立ち居ふるまいに品を保つ。5、言葉をたがえない。6、仕事に敬意を払う。7、疑問があったらきちんと訊(たず)ねる。8、見境なく怒らない。9、道義に反した利益の追求をしない。」。
いかがですか、行動に際し是非守るべきではないでしょうか。自分勝手な思いで相手を見る、聞くに勝手な思いで聞く、表情も相手を無視する、立ち居ふるまいも相手が変われば変わる、言っていることと行っていることが違う、仕事を尊敬しない、疑問があっても訊かない、見境なく怒る、道義を考えず利益優先。このような九思ではいい人と出会いたいと思っていても先ず無理な話です。
しっかりと「九思」を思い行動するようにしましょう。リーダーの資質としての必須条件ではないでしょうか。一つ一つでいいのです。一つをクリアーすれば後の八つはついてきます。
この思いで人様と接しますと自然切磋琢磨ができ、知らず知らずの中に体得し、慕われる人柄となるのです。
今日は、第11回・心に華を咲かそう会中部地区「東日本大震災復興支援チャリティゴルフコンペ」です。今日ご参加くださいます皆様は九思を確かにしておられる方ばかりだと感じております。温を思い、道義の行動を率先くださるからです。参加者の皆さんどうぞ気をつけてゴルフ場にお出かけください。楽しみにお待ちしております。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。 合掌
 私たちは東日本大震災の復興を祈り応援します。
写真は昨日一宮に来るときの道中で麦秋の風景。


薄雲りの太陽の神秘。