天下布武

おはようございます。

「にんげん学」一宮講座ご出席の皆さんありがとうございます。お暑い中感謝致します。多少に惑わされる訳ではありませんが、やはり私も人間、情の深いほうでもありますから、沢山の方がご出席いただくことは喜びです。来月も是非お会いしましょう。お元気にお過ごしください。
一宮に来ますときはいつも滋賀、岐阜を通過し愛知県へと名神高速を走ってまいります。途中関ヶ原の古戦場近くも通り、養老の滝で有名な養老も通過、大きな木曽三川(きそさんせん)(揖斐(いび)、長良(ながら)、木曽(きそ)の三川)も渡ります。
天下布武」。
「てんかふぶ」と上の字は読みます。岐阜(ぎふ)とはご存知の如く織田信長が名づけたものです。というよりも、信長の参謀(さんぼう)であった「禅僧・沢彦宗恩(たくげんそうおん)」がその知恵を授けました。
岐阜城の言われは「古代中国の周(しゆう)の文王(ぶんおう)が渭水(いすい)のほとりの岐山(きさん)より興(おこ)って国を広げ、その子武王(ぶおう)の代に中国全土を平定したことにあやかってつけられたもの」です。中国を統一し「仁道によって国を治めた」ことに習い、信長の学問の師で、影の参謀でもある禅僧の沢彦宗恩(たくげんそうおん)が信長によって下克上(げこくじよう)を終わらせたいと考えてのことだったのです。。
沢彦はこのとき、もうひとつ重要なものを信長に与えています。それが「天下布武(てんかふぶ)」であります。「どのような理念で国を統治すべきか」という知恵です。それを七徳(しちとく)の武をそなえた者が天下を制し安定させるという「春秋左氏伝(しゆんじゆうさしでん)」の由来からです、七徳(しちとく)とは。
1、「禁暴(きんぼう)」暴を禁じる。2、「戢兵(しゆうへい)」兵を戢(おさ)める。3、「保大(ほだい)」大を保つ。4、「定功(ていこう)」功を定める。5、「安民(あんみん)」民を安んじる。6、「和衆(わしゆう)」衆を和(やわ)らげる。7、「豊財(ほうざい)」財を豊かにする。
読んで字の如くですから、意味を解するまでもないでしょうが。「武力行使を禁じ、武器をしまい、大国を保全し、君主の功業を固め、人民の生活を安定させ、大衆を仲良くさせ、経済を繁栄させること」をいいます。
以上の七つです。信長に授けた沢彦の理想は高く頗(すこぶ)る素晴らしいものでしたが、何事もそうであるように、万事「教えは人が生かすもの、用いるもの」です。信長はこの素晴らしい教えを「力で為そうとしたところに無理があった」のです。
信長は自分の才能に次第に自分が溺れてしまい、師の言うことさえ聞かなくなり、自ら破滅の道を歩み出したのです。
ここに「心学」の必要性、重要性があります。正しいことを言えば云う程に己が「仁道」を歩まねばなりません。「智・仁・勇」こそが真の治道です。信長は革新的で学問も豊富で勇気のある武将でしたが「智(智とは己を知り他を知る明智)と仁が足りなかった」のではないでしょうか。今夜は「にんげん学」東京講座、真の力を自然のオーラと為すためにもご出席をお待ち致しています。
今日も暑くなりそうです、お大事に一日をおすごしください。充実した一日でありますよう。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。 合掌
 私たちは東日本大震災の復興を祈り応援します。
昨日一宮に来る途中で撮した朝日です。