孝経

おはようございます。

「少年・少女・親子塾」も午後2時に修了します。作務、読経、座禅、写経、論語・孝経(こうきよう)の素読等々盛りだくさんの内容ですが、素読はまだまだ意味は解せないと思いますが、魂の襞に染みこむことを信じて行っています。理解出来ることばかりを進める教育をしておりますと、行き詰まったときノイローゼとなる子どもをつくることになる危険性を多くするのです。
引きこもり、登校拒否、出社拒否、孤立無業等々を引き起こす要因を教育の場で作っているとも考えられます。
障害のない人生、閉塞感を感じない人生などあり得ません。子どもから大人までの人生一生の基本姿勢、使命が書かれているのが「孝経」でもあります。魂の襞に染みこませておればへこたれることなどはないのです。何を為せばよいのかが分からなくなるために悩み、ノイローゼとなるのです。
物事には分かる分からないという両極と「感じるという感性の世界」で受け止める大事な世界があります。いわゆるアナログ的な感情で「歩み寄る、思いやり合いながら作りあげる世界」です。
「孝経」。
「孝経」の第一章を少々長いですが紹介してみます。孝経は全22章あります。
開宗明義章(かいそうめいぎしよう) 第一
「仲尼(ちゆうじ)間居(かんきよ)し、曾子侍坐(そうしじざ)す。子曰く、「参(しん)、先王(せんおう)、至徳要道(しとくようどう)あって、以(もつ)て天下に訓(おし)う。民用(たみもちい)て和睦(わぼく)し、上下怨(しようかうら)み亡(な)し。女(なんじ)これを知るか」と。曾子席(そうしせき)を避(さ)けて曰(いわ)く、「参弗敏(しんふびん)なり。何ぞ以(もつ)てこれを知る足(た)らんや」と。子曰く、「それ孝は徳の末(すえ)なり。教えの繇(よ)って生ずる所なり。坐に復(かえ)れ。吾れ、女(なんじ)に語らん。身体髪膚(しんたいはつぷ)、これを父母に受く。敢(あ)えて毀傷(きしよう)せざるは、孝の始めなり。身を立て道を行(おこな)い、名を後世(こうせい)に揚(あ)げ、以て父母を顕(あらわ)すは、孝の終わりなり。それ孝は親に事(つか)うるに始まり、君(きみ)に事(つか)うるに中(ちゆう)し、身を立つるに終わる。大雅(たいが)に云(い)う、『爾(なんじ)の祖を念(おも)うこと亡(な)からんや。その徳を聿(の)べ修(おさ)む』」と。」
意は「仲尼(孔子のこと)がひまで家にくつろいでおられた時、お弟子の曽(そう)先生がお側(そば)にかしこまって坐っておられた。すると、孔先生が曽先生(そうせんせい)に向かっておっしゃることには、「参(しん)よ、むかしのすぐれた王さまは、孝という無上の徳を身に備(そな)え、肝心の道を履(ふ)み行われて、天下万民を教え導(みちび)かれたのである。それで万民は和(やわ)らぎ睦(むつ)まじくなって、上のものも下のものも不平を抱(いだ)いて怨(うら)みあうようなことがなくなり、〔天下がよく治ま〕った。お前は、その無上の徳、肝心の道とはどんなものか、知っておるか」。曽先生はすぐ起(た)ち上がって、今まで坐っていた席から離れておっしゃった、「わたくしはご覧(らん)の通りの愚かものでございます。どうしてそのような大それたことを存じておりましょう」。すると、先生がおっしゃった、「よいか、孝行があらゆる道徳の根本なのだ。教化の由(よ)って生ずる根源なのだ。まあ坐れ。わたしがお前にゆっくり話してやろう。わが身体は両手・両足から毛髪(もうはつ)・皮膚(ひふ)の末々(すえずえ)に至(いた)るまで、すべて父母から頂戴(ちようだい)したものである。それを大切に守っていわれもなくいため傷(きず)つけないようにする。それが孝行の始めなのだ。立派な人物になり、正しい道を行い、名を後世(こうせい)までも高く揚(あ)げて、それで〔あれは誰の子よと〕父母の名を世に広くかがやかせる。それが孝行の終わりなのだ。〔かく述(の)べ終わって、先生は今一度くりかえして、〕いったい、孝行ということは、家に居(い)て親に事(つか)えることが始まりで、家を出て君(きみ)に事(つか)えるのがその中間で、〔孝と忠とを全(まつと)うして〕立派な人物になるのが終わりなのだ。されば『詩経(しきよう)』の大雅(たいが)〔文(ぶん)王(おう)の章〕にも言っている、『汝(なんじ)の祖先のことをつねに忘(わす)れることなく、祖先の徳を受け継(つ)いで一層盛(いつそうさか)んにしなければいけない』」と。」
是非この文章をコピーして音読ください。きっと何か感じられるはずです。今日の教育に何か足りないと感じておられる皆さんもきっとおられるに違いありません。
最近、青少年の間には親に貰った体に傷つける自殺行為が増加しており、父母の名を辱(はずかし)める破廉恥行為が横行していることは日本の将来に対して憂(うれ)うべき風潮というべきです。
何とかこの風潮を改めるためにも大人自身が親孝行をもう一度じっくりと考えなければいけません。「孝経」が一つの手がかりであり、指針です。今正にお盆休みに入ろうとしています。真実の親孝行とはどのようなことであろうかと言うことを家族でお話し下さい。正しい秩序が家族の安泰、社会の安泰、人生の安泰をもたらすのです。
明日は愛宕寺「先祖・水子・物故者・盆施餓鬼法要」です。午前10時からです。先祖供養を確かにすることが孝行の基本。今日は何か一つ親孝行する努力をしましょう。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。      合掌
 私たちは東日本大震災の復興を祈り応援します。
座禅の姿は立派なものです。


バーベキューは美味しかったでしょうね。

勉強している顔は仏ですね。

※8月16日、京都五山送り火「大文字を拝む夕食会」を開催します。参加人数に若干余裕がありますのでご希望の方はお申し込み下さい。場所は:清水・京料理「日月庵」です。美味しい京料理をいただき、心静かにご先祖を送りましょう。四つの送り火を拝むことが出来ます。このような場所は他にはありません。ご参加をお待ちしております。
お申し込み:心に華を咲かそう会。0774(44)5380です。会費一名:10,500円(飲み物は各自負担)。