下準備

おはようございます。

「にんげん学」大阪講座ご出席の皆さんありがとうございます。老子を読みますと自分に正直になれます(正直とは自分を知ること)。だからこそ人様にも正直に対することができます。
人様に見栄を張ったとしても苦しむばかり、希望的観測を話しても現実に即した歩みをしていなければただの「ほら」となり逆に信用を失う。
確かな夢と希望を持ち、話したとしても「二歩か三歩先のことを話せるようになるのがいい」、それはやはり素直に生きることを気づかせてくれた老子のタオ(道)があったからです。「こうなりたい」という積極的な気持ちがなければ輝ける人生とはなり得ません。確かな夢と希望を持てばこそ己を飾ることはよろしくありません。自分で自分を欺いているからです
見栄や、希望的観測は言っているときは確かに気持ちのよいものです、この快感には要注意です。己を惑わせ、人を惑わせるからです。そして年を重ねることで人様が周りにいなくなってしまうなどということになりかねません。見栄や希望的観測にこだわっているから未来が見えて来なくなるのです。昨日学んだ「水の柔弱」柔軟性に目覚めましょう。
己を確かにして柔軟に歩めば争わず、そして他との和合を生む「無為の利」、柔軟性を養いましょう。
「下準備」。
中庸(ちゆうよう)に「凡(およ)そ天下・国家を為(おさ)むるに、九経有(きゆうけいあ)り。これを行う所以の物は一なり。凡そ事予(あらかじ)めすれば則ち立ち、予めせざれば則ち廃す。言 前に定まれば則ち跲(つまず)かず。事 前に定まれば則ち困(くるし)まず。行 前に定まれば則ち疚(やま)しからず。道 前に定まれば則ち窮(きわ)まらず。」。
意は「上に居る立場からいって(上の立場でなくとも、対人関係を確かにしたい者)、国、会社や家を治める常法として九経あるが、これを実践に移して具体的に効用を収めるやり方として、九つのどの場合でも、共通する唯一の道がある。唯一の道とは、凡(すべ)て事前に熟慮して準備を綿密に整えることである。そうすれば成果を収め易いが、さもなければ多くの場合、失敗する。
たとえば、何かしゃべろうとする場合、前もって充分に原案を立てて置けば、いざ口を開いた場合やり損ずる虞(おそ)れはない。
同様に、何かやろうと事業を考える場合、予め周到に立案してあれば、困難に遭遇して躓(つま)づく虞れなどないはずだ。
また、ある行為についてのプランがよくねられていれば、心に不安を懐くことがなく、正々堂々とプラン通りにおこなうことができる。
また行くべき道が予めよく選択されている場合には、その道を歩んで窮まるところを知らないのである。
何れも、予め熟慮する態度のお陰で、人生の種々な時と場合に臨んで、困難を切り抜け、等しく功を成すことができる。上に立つ者が国、会社、家を統治するばあいも、事の大小こそ異なれ、性質は全く同様に、予め熟考し準備する態度を以て事に当たってこそ、九つの法、孰れをも斉しく成功に導くのである」。
何事を成功に導くには「下準備が大切、学びが大切」ということです。そのためには先ず己に正直が肝要。いつも書いておりますが、人様に嘘をついてもバレますからいいのですが、「人様に嘘をついてそのままにしてしまうのが私たち(失礼、私)」、このことには大いに留意すべきです。このような習性を作りますと進化は望みようがない。
暇だと集中できないのが人間、あわただしければうまく対処できないのも人間、いい加減だったりごまかしたりしながら、成り行き任せに仕事をして、その結果、失敗しても後悔したりしなかったりで、結局のところ、やり方も少しもかえないでは何も成果は出ないのです。自分に素直とは如何に大切なことでしょうかが少しは理解していただけましたでしょうか。
明日は「にんげん学」一宮講座、明後日は東京講座、どちらも会場で楽しみにお待ちしております。今日も自分を詐(いつわ)らず楽しく過ごしましょう。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。      合掌
 私たちは東日本大震災の復興を祈り応援します。
昨日「特定非営利活動法人こころのはな」の拠点に行った帰り、近くの田んぼの丹精を思い、そして久御山インターチェンジの下で信号待ちで停止したときパチリ。人生岐路があったとしても己を見失わなければ又大道にもどれるのだなと現在の自分の岐路を思い。





Kさんの手作りサンドイッチと伊丹・寶樹庵さんのタルトです。毎月ごちそうさまです。