気概

おはようございます。

「にんげん学」一宮講座ご出席の皆さんありがとうございます。朝夕の冷え込みが日一日と増してまいります、どうぞお大事にお過ごし下さい。来月は本年の最終講座です。学ぶことで心を整え新年を迎える準備と致しましょう。一年の総括、〆である来月お会いできますことを願っております。
「気概」。
昨日学びました陽貨第17、7条、謀反を起こした人間の招請に応じようとする孔子、それを諫める弟子、子路の問答、なかなか味わいのある条です。謀反を起こしたような人間、不善を為すような人間に近づかない、近づいてはいけない、「君子危うきに近寄らず」と弟子達に教えていたにもかかわらず、悪い影響など私は受けるはずがないとの強い信念で、それに応じようとする孔子との、なかなかの人間的な問答。
結局孔子は断念するのですが、本当に行く気があって問答したのか、ただ、不善の人間になど穢されないとの気概を教えるための問答であったのか?はたまた不遇の時代であったため、その気概を弟子達に示し、理想の政治を布きたいためであったのか偉大な孔子の気持ちは測り知れませんが、私たち凡人はやはり「君子危うきに近寄らず」が一番です。
昨今の世情を賑わしている「商品の誤魔化し」に反論できない社員の方々は子路に見習うことも大切かも知れません。また上司も部下の言葉に耳を貸すことも大切です、人の道としての人間関係の大切さも教えているのでしょう。
言葉の強さに負け、言葉の弾みで出来るはずもないことを約束してしまう愚は避けなければいけません。このようなことは往々にしてある話しです。私は感情豊に、情愛を細やかにして人様と接したいと願う人間です。その感情を自分を高めるために強く用いたいと願うものです、何でも引き受けるような蛮勇に陥らないようにしたいですね。
また相手のことを考えもせず何でも出来るような話もしてはならないと胆に銘じてもいます。誤った情熱、気概ほど愚かな行為をしでかすからです。先日の秋の園遊会でも招かれた客がそのような愚行の光景が在りました。
心華寺に帰りましたら、管理職の皆さんの研修が待ってます。O社の皆さん気をつけて入山ください。今日も慎ましく楽しく過ごしましょう。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
 私たちは東日本大震災の復興を祈り応援します。