禍福の門

おはようございます。

今日から一泊二日でCMA、T先生主催の「管理職研修」、そして月一度のM&Uスクールが開校されます。参加者の皆さん気をつけて入山ください。先日からの寒さも少し緩んでいますが、お寺は寒いですので防寒対策をしっかりとしてお出でいただきますよう。
「禍福の門」。
「春秋左氏伝」に「禍福は門なし、ただ人の招く所」とあります。特別な禍福の門というものはありません。禍福、すなわち幸せにしても不幸せにしても特別な門があって入ってくるわけではないのです。それもこれもみな当人が招くのであります。
ですから、幸せになりたいと思ったら、自分でコツコツと努力すべきです。かりに不幸せな状態にあっても、その原因をつくったのは、自分ですから、人を責めてはなりません。やはり自分の努力で、不幸せから脱出するように努める必要があるのです。
この言葉はもともと、不当な処遇に腹を立て、勤めを休んでふてくされている人物に向かって、「そんなことでは、今以上にひどいことになりますぞ」と、戒めた言葉です。
不幸せな状態になりますと、自分の責任は棚に上げて、つい人を怨みたくなるのが人情です。そんな態度では、いつまでたっても不幸せから脱出できない。幸せは自分で汗してかちとるものです。「天は自ら助くる者を助く」という言葉もあります。
また「戦国策」には「禍転じて福となす」という言葉もあり、状況が悪化し、局面の打開をはかるときなどに使われています。
「戦国策」に「智者の事を挙ぐるや、禍を転じて福となし、敗に因りて功をなす」ともあります。智者というのは、仕事をするにあたり、禍を転じて福とし、失敗を成功の母とするものだ、というのです。
人生には、不幸や(禍)や失敗はつきものです。どんなに用心したところで、一度や二度、不幸や失敗に見舞われない人生などありえないのです。問題はそれにどう対処するかです。
一度や二度の失敗でへこたれてしまうのは、戦国策によれば愚者の部類に入るというのです。失敗をバネにし、そこから人生の新しい展望をひらいていくような、そういうたくましい生き方をしたいものです。
今日から入山される皆さんにはこのような気構えは十分におありでしょうが、改めて学んで下山ください。今日もいろいろな体験を通して沢山の気づきを得る一日としましょう

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
 私たちは東日本大震災の復興を祈り応援します。