先輩に

おはようございます。

にんげん学「神戸講座」ご出席の皆さんありがとうございます。来月はございませんので最終講座でした。今年7月から始まりました講座ご一緒いただき感謝致します。新年1月に元気に又お会いしましょう。新年初講座は1月27日(月)です。ご自愛の上よいお年をお迎えください。よい年を迎えられるためにも復習をお忘れありませんように。予習も大切ですが復習はより大事です。復習、自省を行えばこそ確かな進化があると私は信じます。
「先輩に従う」。
復習をいつも楽しく行っています。論語、学而第1、14条「子曰く、君子(くんし)は食飽(しょくあ)くを求(もと)むること無(な)く、居安(きょやす)きを求むること無し。事(こと)に敏(びん)にして言(げん)に慎(つつし)む。有道(ゆうどう)に就(つ)いて正す。学を好むと謂(い)う可(べ)きのみ。」
14条を復習していまして、そうだそうだ、やはりそうかと納得。意は「孔子言う、学問を志す人で、食事についてはおいしい物を腹一杯食べたいと欲求することもなく、住居については安楽で立派な家にいたいとのぞむこともない、つまり世俗のいわゆる生活には余り心を労せずして、自分のなすべき事を敏捷(びんしよう)に実行し、言葉を慎んで軽はずみをいわず、更に徳の修まった先輩について己れの過(あやま)ちを正して行くというような人があるならば、この人こそ真に学問を好む人ということが出来よう。」。
この章は、学問が「実行に待(ま)つものである」ことを説いています(いわゆる知識を得るだけではなく、実行に移すのが学問だと云うこと)。学問は嘘をつきません(結果を指し示しているから)、良い食事をしたいから、良い家をほしいからではなく(我欲の追求ではなく)、教えを実行し目標、志に真っ直ぐであれば、結果的に美味しい食も立派な家も与えられるのです。
充実した人生を送る人は食べ物や住居のことで頭、心を悩ますような事はしないのです。お腹が空いていれば何を食べても美味しいですし、己を高める喜びに目覚めればどこにいても宮殿に住んでいるようなものです。こんな話しがあります、江戸時代沢庵禅師が将軍家光に美味しい食事を饗応しましょうといって招待し、半日以上待たせ、沢庵とお粥を出したという逸話。要するにお腹が空いていたら何でも美味しいのです。
君子の定義は、徳の修まった人、位の上なる人を指す場合もありまが、ここのように、「学問修養に志のある人をいう(いわゆる、目標に向かって事が成らなかったなら又勉強し直すこと)」ことではないかと私は理解しています。
有道(ゆうどう)とは、道を体得している人をいいます(多芸の人ではなく、一芸に秀でる)。事に敏にして言に慎むとは、言葉よりは実行に励む意味であります。この条を読んだとき、知識を知識とすることの苦手な私にはとても勇気を得る教えだと、感動したことを思い出します。
己を正してくれる師や先輩に従うことの幸せ、周囲の立派な人がお手本を示してくださる幸せ、また一昨日からご一緒に心学を修めてくださる同志を得たことが実行に励むことの出来る大きな支えです。神戸地区の皆さん新年1月の講座まで復習を繰り返してください。そして事に敏、言葉を慎み、言葉より実行に励み新年をお迎えください。1月に元気なお顔でお会いしましょう。よいお年をお迎えください。
今日も事に敏である一日、そして言葉を慎み、周囲から沢山の事を学ぶ一日としましょう。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
 私たちは東日本大震災の復興を祈り応援します。
「にんげん学」神戸講座が始まる前、お茶をして、ラテをたのみましたら、ミルクで美しく桃を描いてくれました。連れが席を外したら醒めないように蓋を、これには感心しました。思わずお店の人を賞賛してしまいました。