難に臨んで

おはようございます。

「水は方円の器に従う」という言葉があります。老子は水に学べ「水の柔弱こそ強である」とも教えます。昨日から今夕まで研修生の方が暑さの中トレーニングをされています。寺は他の研修施設とは違い設備的には快適とは言い難く、そんな中でトレーニングを行っていただいております。
研修のテーマの一つ「どのような状況の中でも自分を発揮する。自分を見失わない」があります。私たちはいつも書いていますように、行き先、方向は決めることが出来ます。目標を決め、どのような方法で達成するかも決めることができます。
決められないの「相手、環境、状況」です。道具や地図(学問)を手に入れた後は「人間関係の妙を修練することが大事」です。この世を生きていく上で困難は避けられません、ましてや仕事上では自分が考えてもいなかったことや、思ってもいなかったような仕事を指示されるケースもあります。
礼記(らいき)」に「難に臨んでは苟(いやしく)も免(まぬが)れんとするなかれ」という教えがあります。礼記は「四書五経の一、礼についての解説・理論を述べたもの」いわゆる対人関係の要を説いたものです。礼、如何で人様とのお付き合いの展開が違って来ます。たかが礼というなかれです。
私たちが感じる困難というものはいろいろなものがあります。その一つが会社での上司からの指示もありましょうし、取引先での人間関係、売り上げのこと等々様々な事が挙げられます。
上の教えは、自分がイヤだな〜と感じた事柄、困難にぶつかっても、逃げ腰にならないで、真っ正面から立ち向かっていけというのです。私が最初にカルチャーショックを受けたヘレン・ケラーの言葉に「イヤなことから身を遠ざけたとしても無くならない、それは迷信である。人生とは勇気ある行動かゼロである」という言葉があります。この言葉も礼記の教えと同じです。
上にも書きましたが、一口に困難といっても、さまざまな困難があります。この場合、どんな困難にさいしても、恐れずに立ち向かって行けというのではありません。それでは単なる猪武者(いのししむしゃ)向こうみずに敵中に突進する武士(状況を考えないで、がむしゃらに事を行う人)になってしまいます。
ここで礼記の教えるところは「義を傷(やぶ)らんが為なり」とあります。逃げるのは「義に反する行為だからだ」とするのです。自分がイヤなことだと思ってそこから逃げたとしたら、目の前のイヤな仕事を誰かがやらなければいけないのです。そういうことは「人間としてまずいのでは」と教えるのです。
したがってこの言葉は、「自分が正しいと信じて進んだ道は、前途にどんな困難が待ち構えていても、避けて通ってはならない」と教えるのです。
ふつう困難にぶつかった場合は、逃げてもよいし、遠回りしてもよいのです。その時の状況に応じて、臨機応変に対処すればよいのです。何も正面突破だけが能ではありません。
だが、自分が正しいと信じたことは、おのずから別なのです。これでたじろぐようでは、人生の根幹、人間性の根幹にかかわってくるからです。
何か引っかかることが生じましたら少し止まって考えてみましょう。ピンチをチャンスに変えるためにも、今日も良い一日でありますよう。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
 私たちは東日本大震災の復興を祈り応援します。
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昨日近所に用事で出かけたら田んぼに鴨が。


Tさんが鮎を釣ってきてくださり奉納くださいました。香魚と言われる所以がわかります、Tさんごちそうさまでした。