相対評価せずに

おはようごいざいます。

「オンリーワン」でありたいと考える人は多いはずです。心華寺の寺号「心の華」もオンリーワンに目覚めなさいと教えています。「誰にでも人には比べようもない、その人だけの素晴らしい華がある」。また「一隅を照らす。ポストにベストを尽くす」という伝教大師の教えも。孔子は「子曰く、君子(くんし)は周(しゅう)して比(ひ)せず。小人(しょうじん)は比(ひ)して周(しゅう)せず。」。君子は比べて人を見ない、偏った見方はしない。反対に小人は偏った見方、利害から人を見るから良い出会いがない。
老子は「相対評価」で物事の真価は測れないと教えます。どうしても私たちは物事を見るに比べてみるという無意識があります。賢者は、それはちょっと違うぞ、と口をそろえて言っています。比べて見るから迷い多き人生を自ら作ってしまうと。
わかってはいるのですがね、どうしても優位に立ちたい、あの人には負けたくない等々の煩悩、我欲、見栄。己を己自身で迷いの淵に誘い込んでいるようです。比べられたくないという気持ちもいっぱいあるのに、なんと人間とは愚かでわがまま勝手なのでしょう?。やはり理屈を超えた「心学」を修める重要性がこのあたりにあるのではないでしょうか。心静かにそして自身の人生を情熱的に生きるためにも。
老子の教え「天下皆美(てんかみなび)の美たるを知る、斯(こ)れ悪のみ」(老子二章)。意は「みんなが「うつくしいねぇ」と言っているとしても、それは醜いものに比べて評価した言葉だろう?、もっと美しいものがあったら、人はそれを美しいというだろうか」。老子特有の言い回しです。老子はこんなふうにたたみかけます。
「有・無だってそうだ。『私は金がない』と言ったって、もっとない人だっている。長い・短いも、高い・低いもそう。みんな、相対評価で判断していることじゃないか。それに、物音と人間の声にいい・悪いはないし、前も後ろも単なる順番でしかない」。要するに老子は、何かと比べてどうこう評価することなど意味がないと、断じているのです。
私たち人間社会は、多くの物事を相対評価しがちです。たとえば、「そんな難しい仕事はできません」という場合も、いままでやってきた仕事に比べて難しいというだけ。もっと難しい仕事をすれば、同じ仕事が簡単にみえることもあるのです。
相対的に物事を見ることで、いかに「思考が不自由になっているか」、物事の本質を見逃しているか、ということに気づかされます。
「物事を見るときは、絶対的な個性で評価しなくてはいけないなと思い知らされます。そのものだけが有するオンリーワンの個性を見るべき」なのです。そうでないと物事を見る目が「貧弱になる」のです。そして「心が解放されない」と老子は教えます。要するに私たちの悩みのほとんどが相対評価からだというのです。
「心学」の大切さがここでも理解できます。今夜の「にんげん学」小倉講座「老子を読む」ご一緒しましょう、感じる学問。会場でお待ちしております。比べて迷わない週末としましょう。
なんと言っても人様と比べられて何一つとして優れている物を持たぬ私が老子に何とはなしに惹かれる要因がこのあたりにあるのかもしれません。老子は私にとっては恩人であるのです。
心華寺では今日から一泊二日「M&Uスクール」が開校します。受講生の皆さん暑い中ご苦労様です。水分補給を確かにしてトレーニングください。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
 私たちは東日本大震災の復興を祈り応援します。
※「特定非営利活動法人NPO)こころのはな・時習館」ではお子様のことで何かお悩みのことがありましたらご相談に乗っております。お一人で悩まずにお電話お待ちしております。電話0774-45-5561。
愛宕寺の玄関を入ったところ、皆様をまずお迎えします。山口県で一番小さな寺。

本堂正面。山口一のパワースポット。何せ私がはるばる宇治から引き寄せられたのです。その力は・・・です。

毎月一度皆さんとご一緒に修します護摩壇です。間近で拝み、祈り、護摩の炎のパワーと煙が心身に薫習、一ヶ月守護されます。ご一緒ください。

今日のお昼は具沢山の韓国風冷麺、ごちそうさまでした。暑いときはやはりピリ辛が食が進みいいですね。