術而

おはようごいざいます。

今朝は広島、西条市におります。昨日から「にんげん学」京都講座、小倉講座、一宮講座の有志の皆さんと年一度の一泊二日の修学旅行です。課外活動はいいですね、「ぶら和尚」も課外授業です、全く違った意識で世間を眺めることは大切ではないでしょうか。
老子の言ではありませんが、無心(初心に返って)に見る、聞くということがいいのです。せっかく新たな世界を見聞きするのですから無心に見るべきです。フレキシビルに柔軟な心で見なければせっかく違う世界に行った意味がありません。
事を為すに一定の観念を持つことも大切ですが、凝り固まったのでは進化がなく、周りからのヒントを得ることができなくなるからです。せっかく刺激を受けに来ているのに感覚、心を閉ざしてしまってはよろしくありません。
無心に物を見ますと、何かしら物が物を言うような気がしてきます。しかし私には発想することはもちろんですが、作り出すなどというのはもってのほかで、ましてや理論を発表するなどは思いもつきません。
孔子が「述べて作らず(論語、術而(じゆつじ)篇)」と言っているのは凄いことです。孔子は「生知(せいちの人)」と言われた人であり、新たに生み出す事などは何の造作も無かったはずです。その孔子でさえ、「自分は古人の遺した教えを述べ敷衍(ふえん、主旨をのべひろげる)することはするが、自分みずから新しい説を作り出して、我より古(いにしえ)をなすことはしたことがない。」と言っています。
昨今、公の場に衆目をさらし大恥をかいている人を見ますが、学問や知識は先人が作って下された道を敷衍していることを忘れ、感謝の心もなく、独自の説だと見当違いな事をしているからではないでしょうか。学問は何のために行うのでしょう?、社会的使命を果たすためであり、売名行為のためではありません。私たちは「人としてどうあるべきか」を確かにしなければ、大きな過ちを犯してしまうのです。それを孔子は諭したのです。
使命をまっとうするため先人の道を歩み、イキイキとした歩みをしたいものです。科学は進歩、進化します、その進歩と比例するように人間性を高め豊かにするべきだと孔子は「術而、述べて作らず」と私たちに投げかけているのではないでしょうか。
科学は時として化学し「人間の手に負えない化け物や人を作り出すから」です。戒めたいですね。
こんなことを目覚めてふと思いました。古の道を信じ歩めば、新しい多くの人と交わりをいただける事がいいですね。今日も皆様に良い出会いがありますように。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
 私たちは東日本大震災の復興、豪雨災害の復興を祈り応援します。
台風一過空が高くきれいです。