弱いからこそ

おはようございます。

老子は柔弱を説き、不争を説き、不言を説きます。これは何を現しているかといいますと「強い者が勝つ」と教えているのです。固い物より、柔らかい物が勝つ、「涓滴岩(けんてきいわ)を穿(うが)つ」という言葉もあり、一見弱そうに見える柔らかい水が岩に穴を空けてしまうというのです。
強いと錯覚している者が戦いを挑み負けるのが世間では多く見ます。言葉を強くしている人は余り出世した人もみません。勝つことを確かにしていない、言葉だけ、口先だけの結果ではないかと考えられます。真に強い者は言わず、争わず、敵を作らず、弱い者は強い者が前に立ちふさがる力を逆に活かし弾みをつけ勝ってしまうのです。
私は幼少の頃から虚弱体質で体力も知力も弱い子供でした。ですから人と争うなどということはできませんでした。
「水は方円の器に従う」という言葉があるように、従って生きてきました。要するに欠点は長所、弱いという欠点を長所として多くの人に従っていろいろなものを吸収したのです。
争わず、否定せず、批判せず、そして多くのステージをいただくようになったのです。「己に腹を立てよ」という本を40才の時PHP出版社から出させていただきましたが、これも人に腹を立てることなく「できない自分に腹を立てる」という意味です。
人に腹を立てて争い交友をダメにするのではなく、人様の力を吸収して己に活かす、強さにはね返されて反動がつくようにです。私は弱い人こそ強いと考えています。だからこそ平然と家に引きこもったり、ニートもできているのではないでしょうか。私は修行ニート、ひきこもりでした。
今夜は「にんげん学」一宮講座、明日は東京講座、本年最終講座です。万障繰り合わせてご出席下さい。今日も柔軟に過ごしましょう。柔軟にとは目標を忘れないということです。歩む途中で引っかからずに進むことです。水が何かに当たって方向を変えながらも下へ下へと流れ、その途中でもお役に立つようにです。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
 私たちは東日本大震災の復興、豪雨災害の復興を祈り応援します。