知らず

おはようごいざいます。

「にんげん学」神戸講座ご出席の皆さん雨の中ありがとうございます。孔子というお方は謙虚でありながら、物事を正しく理解し社会の中で実践、上下の方々から親しまれて毅然とした態度で親切であったことが昨日の話の中で、とても感じます。
論語を私たちのように一巻から二十巻まで順序よく読むという団体は多くありません。都合良く読んでいくという方が多いのではないでしょうか。私は自分の能力で理解しがたいことは多くあることを知っています。では理解できないかといいますと、そうではありません、自分が理解できないことを理解して、勝れている人の「言動を見聞きしていれば、考えがどのようなものであるかが感じることができる」のです。
ですから、その時に理解できないからといって、読み飛ばすことをしないのです。読み続けていきますと、読書百遍意自ずから通ずるものです。
また孔子というお方は、自分が理解していることでも弟子達に説き話さなかったことも多くあります。それは自分の立場では話せないこともあるからです。要するに話す立場にいないのにもかかわらず話せば混乱を引き起こす場合があるからです。リーダーの発した言葉は戻ってきません。「覆水盆に返らず」という言葉もあります。
東日本大震災の大津波で福島第2原子力発電所の大事故後当時の首相の判断指示が大きな社会問題となったのは周知のことです。
専門外やただ知っていると言うだけでの判断・批評・批判・非難等々は厳に戒めることを孔子は教えます。だからこそ私たちは、理解できないからといって先人の言葉を避けてはいけないのです。人の言葉を聞き、その後どう行動しなければいけないのかは自身の問題だからです。論語はケースバイケースの話を説いているのです。
昨日の論語、八佾(はちいつ)第3、11条「或(ある)ひと禘(てい)の説を問う。子曰く、知らず。其の説を知る者の天下に於けるや、其れ諸(これ)を斯(ここ)に示すが如きかと、其の掌(たなごころ)を指す。」
意は「ある人が禘の祭りの意義を質問した。これに対して孔子は、自分は知らない。もしその意義を知っておる者があるとすれば、その人は当然天子であって、天下の万事に対して、ちょうどそれをここの上(たなごころの上)で見るように、何事も知らざるはないであろう、と言って自分のたなごころを指した。」。
「禘は王者の大祭」であって、王者でなければ行ってはいけないものです。ところが孔子の国である魯国(ろこく)では行われている。魯国は周国の属国であって天子の国ではないのです。それなのに禘の祭りを行っている、だからこそ、ある人が孔子に質問した訳です。答えは「知らず」と言ったわけですが、せっかくの質問に対して無下に斥けられなかったため、「天下の万事に明るい聖王以外にはこれを知る人はなかろう」と答えたのです。
私たちは誰かに質問されますと、知らないままに答えてしまい恥をかいてしまうということをしてしまいかねません。真に勇気のあった孔子は「知らず」と答えたのには、さすがというしかありません。いかに生知の人(生まれながらに知る人)といわれている孔子でも、表面的な知識では答えなかったのです。
身の程を弁えるという言葉がありますが、最近はこのような言葉は死語になっているのかもしれません、何でも知っているかの如く話す人を見ますと、人間性、信用という点では大いなる?でありましょう。
恥を知ることは大事です。私たちは間違いを起こします。しかし、経験や体験、行ったこともないことを蕩々と話すという愚かなことはしてはなりません。
8月の神戸講座は月末27日(木)です。ますます暑くなってまいります、お大事にお過ごしください。来月も是非お会いしましょう。いろいろなケースの話を孔子がなされるのは「リーダー」を目指して欲しい、人の話をよく聞き分けられる人になって欲しい、そして使命を果たす人間となって欲しいとの親心なのです。
明日24日、愛宕寺「月例・幸福開運護摩祈願祭」。午前10時から厳修します。ご一緒に祈りましょう。今日も素晴らしい一日でありますよう。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
※心のオアシス「特定非営利活動(NPO)法人こころのはな」で個性を発揮してみませんか、自分が学びたい、伸ばしたいと考えながら鬱々としておられる学生の皆さん、ご一緒に学び合いましょう。個性は素晴らしい才能です、個性を社会に生かしてみましょう。いつでもお電話でのご相談を受付ております。0774-45-5561(斯波(しば)まで)、お待ちしております。
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