八観法

おはようございます。

強い雨ですね、何事も無いように祈ります。ノーベル賞をお二人の方が受章しました。おめでとうございます。私などには理解できませんが、しかし受章された方のお顔を拝見しますと何かしら惹かれます、それは卓越されて、淡々とされているからかもしれません、いわゆる平常心、というよりも謙虚で爽やかです。嬉しい事です、心よりお祝い申し上げます。
私はいろいろな方とお会いしています。また心学の書を通しまして、学んだところからいろいろな人物評価といいますか、人様を観察するための観察はしておりませんが、結果的に観察眼を養っているのかもしれません。
呂不韋(りょふい)が編纂(へんさん)しました「呂子春秋(りょししゅんじゅう)」の「八観法(人物観察法)」を読んだとき、これは面白いと感じましたので紹介します。
呂不韋(りょふい)? - 紀元前235年は、中国戦国時代の秦(しん)の政治家。荘襄王を王位につける事に尽力し、秦で権勢を振るった。荘襄王により、文信侯(ぶんしんこう)に封じられた。始皇帝の本当の父親との説もある。」
「中国の戦国時代末期、秦の呂不韋食客を集めて共同編纂させた書物。呂覧(りょらん)ともいう。秦の始皇8年(紀元前239年)に完成した。十二紀・八覧・六論から構成され、26巻160篇。その思想は儒家道家を中心としながらも名家・法家・墨家・農家・陰陽家など諸学派の説が幅広く採用され、雑家の代表的書物とされる。書名の由来は1年12ヶ月を春夏秋冬に分けた十二紀から『呂氏春秋』、八覧から『呂覧』とする。」。
1、通ずれば、その礼するところを観る。
少し自己がうまくいきだした時に、どういうものを尊重するか。金か位か、知識か、技術か、何かということを観る。
2、貴ければ、その挙げるところを見る。
地位が上がるにつれて、その登用する人間を見て、その人物が解るというもの。
3、富めば、その養うところを見る。
たいていは金ができると何を養いだすか。これは誰にも分かりよいことです。たいていは着物を買う、家を建てる、骨董品を集める・・・決まり切っている。
4、聴けば、その行うところを観る。
聴けば、いかに知行が合一するか、あるいは矛盾するかを観る。なかなか実行となると難しいものです。
5、止まれば、その好むところを観る。
この「止まる」は俗に言う「板についてくる」の意です。
6、習えば、その言うところを観る。
習熟すれば、その人の言うところを観る。話しを聞けば、(学問がどの程度身についているか)その人の人物・心境がよく分かる。
7、貧すれば、その受けざるところを観る。
貧乏すると何でも欲しがるというような人間は駄目。
8、窮すれば、そのなさざるところを観る。
人間は窮すれば何でもやる、恥も外聞もかまっておられぬ。というふうになりやすい。
この八観法は、人間の観察修養に非常によい指針であると思って気をつけています。人間は往々にして、知ると、できていると錯覚する人間が多い、知行合一はなかなかに難しいものです。話す機会の多い私が一番気をつけているところでもあります。
そのことを知って今夜も「にんげん学」東京講座「論語を読む」をご一緒下さい。修養は楽しいですよ。会場でお待ちしております。本年の最終講座です。会場でお待ちしております。「人の振り見て我が振り直せ」の一日としましょう。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
来年の干支のお猿さんをいただきました。Sさん毎年ありがとうございます。