大切なもの

おはようございます。

「お元気でよいお年をお迎えください」という挨拶を交わし一昨日は東京地区の「にんげん学」東京講座にご出席の皆さんとお別れしますとき握手をして笑顔でおわかれをしました。
年だとは言いたくありませんが、言葉は大切にしなければとしみじみと思います。言葉ほど素晴らしいものはありません。思いを巡らし、思考を組み立てることができますし、自分の気持ちを伝えることもできます。そして何よりも人様の気持ちを推し量ることもできます。
ついでと言っては何なのですが、「大切なものは何か?」がわかっていませんと、どんなに頭の中で、ああだ、こうだと考えてみても楽しい人生とはなりません。「呂子春秋」に「大切なもの」とは何かを教える条があります。じっくりと味わい、自家薬籠としてください。何度も何度も、覚えたと思っても音読しましょう。
「いったい水の本性は清らかなのだが、土がそれを濁すので、清(す)んでいない。人も本来は長生きするものだが、欲望が本性を乱すので、長生きできない。財貨などの外物は人の性を養うものであって、「人が物に奉仕するものではない」。ところがいまの時代の人で「分別のない者は、外物のために本性を傷つけて奉仕しているが」、それは「何が大事で何が大事でないかわからないからである」。
このように物の軽重(けいちよう)がわからないので、「重いものを軽く考え、軽い物を重いという」。それでは行動するたびに失敗することとなる。こうした人が君主(社長)となれば道理に背いた行為をし、臣下(社員)となれば秩序を乱し、子となれば狂気の行動をとろう。
こうした悖主(はいしゆ・道理に外れた君主・社長)・乱臣・逆子が国に一人でもいれば、よほどの幸運でもなければその国は必ず亡びる。」(孟春紀・本生)。
いかがですか、何度も素読し、よくよく味わってください。じんわりと反省の気持ちが湧き、己を正す行動に勇気が湧いてくるはずです。古人は身近な自然から己の修身の糧としました。その繊細さには驚かされます。当たり前の中に「理」を観る、学ばなければいけない視点です。今日は静かに素読をする休日としましょう。
今日は心華寺「水子供養祭」午前10時からです。今年最後の供養祭、水子様がお待ちです。是非ご焼香ください。
明晩は「にんげん学」京都講座「老子を読む」、本年の最終講座です。老子も自然を見習えと諭しています、よろしくお集まり下さい。

世界平和をお祈りいたしましょう。Flower in your mind・ありがとう・心に華を咲かそう。
日々の徳目、勤勉・質素・社会と人のために一隅を照らす。  合掌
福井のKさんに冬の食材の王様「越前カニ」を送っていただきました。Kさん、ありがとうございます。